新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

距離感がわからない人たち


  『寄りかかるコミュニケーション』とは、僕の造語ですが、人間関係の距離感がわからず、くっついたり離れたりする、ちょうどいい距離が保てない人のことを言います。

人間関係の距離感がわからない人の多くは、人見知りから始まります。
最初は、遠くから様子を伺います。ビジネスの商談でも、正直な会話ができません。様子を伺います。本心が言えません。
でもひとたび、心を許せるようなきっかけをもらうと、とたんに、べたべたします。馴れ馴れしくなります。飲みに行こうぜ、と言います。デリカシーもなくなるので、相手の都合は関係なくなります。ご飯を食べようとしたとき、寝ようとしたとき、お風呂に入ろうとしたとき、乾杯しようとしたときに連絡が来ます。相手の大事な瞬間を横取りします。

あまりにしつこいから、付き合うほうも気分が悪くなってくるので、「いいかげんにしろ」と突き放します。
すると、とたんに、「あいつはダメだ」と離れていきます。最後は捨て台詞、悪口で離れていきます。
僕が言う『つきあいづらいやつ』とは、こういう人のことを言います。

何が原因でそうなるのか。人間関係の基本は親子関係ですので、きっと親子関係の中で何かがあったのでしょう。
子供時代に寂しい時代を過ごして、その寂しさを大人になるまでに克服できなかった人は、いつもさみしがりやです。
さみしいから、人とくっついていたいのです。べたべたしたいのです。
同時に、自信がないため、嫌われることをすごく嫌がります。一人が怖いのです。寂しいのです。

くっついていないと不安になるので、いつも電話をします。メールもします。つながっていようとします。
寄りかかる人たちにとって、『携帯電話』は最高のツールです。気軽につながれますから。
自分の知らないところで楽しんでいるのが許せないのです。自分のいないところで知らない人と一緒にいられるのはさみしいのです。
相手が何をしているか、気になるくせに、自分の気分がいいときは、そんなことを忘れます。その時はたぶん誰かとつながっているからです。
依存的な人、とも言いますが、寄りかかる人たちは、寄りかかられれば誰でもいいのです。
ちょうど、赤ちゃんがつたい歩きをしているような状態です。自分の足で立てないから、頼るしかないのです。
寄りかかれるか、寄りかかれないか、の付き合い方しかわからないから、まともな人たちは、どう付き合ったらいいか、迷います。
やさしくすればつけ上がるし、厳しくすれば、急に冷めてしまう。大人の付き合いができないのです。子供ですな。

自分がそうであるか、そうでないか、わかる方法があります。
だいたい2,3年周期で人間関係が変わったり、転職したりする人。昔からの仲間がいない人。やたらと同じ人への電話の発信が多い人。今でなくてもいい電話をしたがる人。過去の仲間を悪く言う人。過去の失敗に対して被害者意識の人。相談をされない人。話しかけられない人。

がまんしかないのです。寄りかかる人にとって、人間関係を適切に保つには、寄りかかりたい衝動を抑える我慢しかないのです。普通の人はがまんしなくとも、自分の時間を過ごします。でも、寄りかかる人にとっては我慢なのです。

大人になるまで、『一人で悩んでひとりで生きろ!』ってことですわ。うっしっし。

知野吉和


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