新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

現場から逃げる管理者


  特に管理者が陰で言われる、『現場を知らないくせに!』ということについて、現場が何を求めているのかをお伝えします。

現場の職員さんにとって、管理者に現場のことをわかってもらいたい、という不満はあるのですが、じゃー何をわかってもらいたいのか?と聞いても、現場の職員からはなかなか的確な言葉がもらえませんでした。

ようやくわかったのは、『現場の苦労を知ってほしい』ということでした。
現場の苦労とは何かというと、

1. 現場の職員が感じるめんどくささ
2. 利用者本位にすると、時間が長くなる、という現実
3. 職員もそんなに器用ではない
4. やならない職員、できない職員がいるから統一は難しい
5. いろいろムカつくことがある。笑っていられない
6. がんばっても評価されないから目標が持てない
7. 管理者の期待通りにはいかない

ということです。まだあるけど。
一言で言うと、これが、現場の苦労なのです。これって、現場を経験しないとわからないことですが、じゃー一緒になって現場に入れば、管理者としての仕事ができなくなります。
管理者に言わせれば、『管理者の苦労を知れ!!』ってことなんですが、管理者はぐっとガマンするしかないのです。お互いのコミュニケーション不足なんですけどね。

現場を知るというのは、現場の職員のたいへんな状況やたいへんなココロを知る、ということなので、仕事なんだからやって当たり前、介護なんだからやさしくて当たり前、という気持ちでは、現場の職員とは溝が深まるばかりです。現場は統制できません。

『わかってあげたいか、あげたくないか』
ここからは、管理者のココロの戦いになるのですが、現場の気持ちをわかってあげたいか、あげたくないか、なのです。
もし、施設を良くしたい、組織を良くしたいなら、現場の苦労をわかってあげてください。

めんどくさいよね、疲れるよね、と言ってあげてください。あなたがいるから助かりますと言ってあげてください。
『あげる』でいいですから。

でも共感する、許すだけでは管理者は務まりません。じゃーどうしていくか、どうなりたいか、必要なモノや教育は何か、を具体的に示すことが大事です。
抽象的な、聞こえのいい言葉だけで正論を言うのは、『現場を知らないくせに』と言われ、管理者は嫌われます。
嫌いな人の言うことは聞きたくないのが人です。
嫌いな先生の科目は嫌いになるのと同じです。管理者が嫌いだと、介護も嫌いになります。

業務改善でおすすめしている、①書式の変更②模様替え③会議の参加を提案しているのは、これを通じて現場の苦労を知ることになるからです。このプロセスに携わることで、現場からの理解も得られ、『んじゃいっちょみんなでがんばるか!』と現場も気持ちが動く(はず)です。

現場の苦労を知るとは、単に、過去の自分の現役時代の現場経験との比較ではなく、今現在のスタッフの苦労を知る、ということなです。
がんばりましょ(^O^)うっしっし

知野吉和


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