新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

親の呪いと子どもの勘違い


  親は子どもに良くなってもらいたいと、願いながら、子育てをします。それが伝わっているかどうかと言えば、子どもにとっては、迷惑だったり、ありがたかったり、します。

親は、子どものために良いことをしているんだから、悪いことなんか、あるはずないと、自信をもって子どもに関わります。

でも、子どもには、うざかったり、めんどくさかったり、します。

時には、『お母さんは私のことをキライなのかな?』と逆に解釈したりします。

親の関わりが、子どもにとって、大きすぎて、イヤなものになってしまっていたら、子どもは、すべてをネガティブにとらえます。

こんな親にはなりたくない、こんな親と一緒にいたくない、親のせいで自分の自由が奪われた、親のせいで自分の可能性が潰された。と最後は恨みを持ち始めます。
親が関わるたびに、子どもには、『おまえの可能性を潰してやるぞ』と言われてるような気になるのです。

親にしてみれば『あなたのためよ』と思っているのに。
親が呪文のように『あなたのため』と言うたびに、子どもはどんどんつぶれていくのです。これが、『親の呪い』というやつです。親の呪いにかかった子どもはたちは、大人になっても、その呪いが解けずに、いつも親の声が聞こえます。親と同じような関わりをされてしまうと、拒絶反応を起こして、周りを不審がらせます。『あの人、急にどうしちゃったのかしら?』と言われるのです。
ただ、冷静にみると、やっぱり親は純粋に子どものために、ただやっているのです。親の呪いにかかってしまう子どもは、実は勘違いをしているのです。親はそんなことを望んでいないのです。でも、あまりの親の期待感に、子どもはプレッシャーを感じ、『もしかしたら、おれが悪いのか?』と違った捉え方をするしてしまうのです。これが『子どもの勘違い』です。
親は『あたなのため』と言う呪いをかけ、子どもは『自分はダメなのかも』と勘違いを起こしながら、育っていく。
そして大人になると、『こうしなければいけないような気がする症候群』の中で、強い思い込みをもって、生きづらさ、付き合いづらさを抱えて生きていくのです。
子どもは、思うように生きれない理由や証拠があるのです。

『なぜなら、親がこう言ってたから』とか、『なぜなら、親がそうしていたから』とか『親がそう望んでいるから』という強い証拠を持って生きているので、他人の言うことなんか聞けません。

他人の言うことが聞けないのは『うちの親の考えと違うから』です。呪われていることにも気づかずに。そして、それが勘違いであることにも気づかずに。
ギリシャ神話では、親を超えるために、息子は父を殺して母に自分の子を産ませる、娘は母に内緒で父の子を孕む、という考えがありますが、それだけ親の呪いから解き放たれるのは難しいとされています。
親の言うことは間違っていた、親には逆らってもいいのだ、ということに気づければ、呪いは解けるのですが、親は子どもに、『親を悲しませてはいけない』という呪いまでかけてしまうものだから、なかなか呪いを解くのは難しいのです。
そして、子どもも、『親は大事な存在なんだから、感謝しなくちゃいけない、否定してはいけない』とさらに、呪いを強化し、勘違いを加速させます。
テレビで心屋さんがよくクライアントに『お父さん、お母さん、死んでくださいって言ってみて』と言われて、言えないパターンです。あれが呪いの強さです。

※あれ、テレビでやる前から僕もよくやってたんですけど、テレビで見るようになってから使いづらくなっちゃった(笑)セリフで言わせることって、けっこうその人の心理が見えるので、使えるんですよ。
もし、自分の生きづらさがあるとしたら、親のせいにしてもいいのです。親には呪われていたことに気づくことです。そして、自分自身も、勘違いしていた事に気づくことも同時に必要です。

親には悪気はなかったのだと。言いたい事ははっきり言ってもいいのです。もしかすると、親は『なーんだ、そんなこと気にしてたの?』とアッサリ言われるかもしれません。それだけ親は知らずに呪いをかけているってことですわ。
親の呪いと、子どもの勘違い。
これが強く出ているパターンは、人間関係に大きく影響し、生きづらく、付き合いづらくなっていることは明らかです。介護職員さんの面談をしていると、年齢問わず、呪われてる人、けっこういますよ。

もっと困ったことに、こういった呪いを自覚した頃には、親も歳を取り、『もう昔のことだから』と本当は終わっていないことなのに、親を許したような気になってしまうことです。

あんまりはっきり言うと親がかわいそうだから。とか。まだ呪われてますな。
結局は自分で呪いを解くまで、一人で悩んで一人で生きろってことなんですが。。。
この話は終わらないので、また今度。うっしっし
知野吉和


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