新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

以前は・・・


グループホームや特養などに仕事で入ると
話しの中でよく言われるのが、

「以前は皆で食事準備したり洗濯物干したり
 と色々やれてたんだけど」
「前は毎日のように近所に散歩に行って
近くの方と話ししたりしてたんですが」

と以前は、前は、と話す頭に付いている事が
多いように思います。

じゃあ何で出来なくなったの?と聞くと、

「認知症が進んで重度化してきた」
「年と共に自然に出来なくなりました」

と言われたりします。

本当にそれだけが理由なのかなと考えて
いたら色々思い当たる事がありました。

例えば、デイに来る人もそれなりに認知症が
ある中で通いながら適度に運動し、話をして
1日いる。それくらい頑張って何とか維持を
しているのです。
グループホームや特養で考えたら、人員の事は
少し外して話しますが、在宅にいる時より
認知症や症状が進行している方が多い中で、
本来ならデイに来る人よりも、運動や認知症予防を
しなきゃいけないはずなのに、どちらも
デイに比べたら圧倒的に少ない。

外にもなかなか出れない、
外部からいつも誰かが来るわけでない。
この環境下ではとてもじゃないが
維持向上を期待できる部分が
少ないと思います。

この形はショートステイも同じだったりするのです。

最初の頃は元々ある本人の能力の中で、
多少運動とかしなくてもやれていた。
ところが、落ちていくスピードに負けないような運動や
認知症予防を「意識的」にしなかった結果、
気がつけば、重度化してしまい出来なくなっていた、
と言うようになります。

よく現場では、

「デイを使う人はまだまだ元気だから」
「スタッフ配置多いから」
「私らは夜勤もあるし大変なんです」

こんな言い訳を聞くことがあります。
でも、その度にいいたくなるんです。

そもそも異動などを除けば、その場所で働きたいから
自分で決めて今の現場にいるはずで
グループホームや特養がどんな場所で人の配置も
デイに比べたら少ないのも知ってるんだよね?
で、少し考えてやってみてと言った途端に、
「デイとは違うから」とか
「人がいないんです」とか言ってるのって
どうなのかな?と思うのです。

そんな事を言う前に、今までの見直しと今の人員で
出来る事を考えていけば少しは変わるのかなあと思います。
そして見直すのは運動や予防のやり方だけでなく、
業務全体を見直さないと変化は出ないので、
そこは間違いないようにと思います。

グループホームに入ったから、

特養に入ったから、
重度化していく。

ではなく、

グループホームに入ったけど
特養に入ったけど、

何とかその人なりに維持出来ている。

と言えるような専門性を兼ね備えてほしい。

そんな風に思います。

放浪後の一言:以前からやってりゃいいよね!!といいたい


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