新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

リーダーさんにやって欲しいこと


 いわゆるシフト上の役割としてのリーダーではなく、役職としてのリーダーの仕事は何か、というお話です。
現場のシフトに入りつつ、勤務表を作っているリーダーは多いと思います。
そのような現場と事務の間を往復するリーダーさん向けに考えました。

□まず、介護業務のスキルとリーダーシップは別である
10年介護をやったから現場のリーダーシップが発揮できるわけではないです。
逆に現場を知らなくても、リーダーシップがあれば、リーダーは務まりますが、やっぱり現場の経験があった方が現場の職員への理解は早いでしょう。
質問:あなたの現場スキルは何点ですか?そしてリーダーシップは何点ですか?

□リーダーシップは現場では学びにくい
現場では介護スキルを学べるチャンスはありますが、リーダーシップを学べるチャンスは少ないです。
現場以外の時間を使って学ぶこと(研修や自己学習 )が必要です。
質問:あなたは現場で仕事をする時間以外にリーダーシップを学ぶ時間がありますか?

□リーダーとしての自覚があるか
ほんとはやりたくないんですけどね、とか、そのうち辞めますけどね、と言いながら相談をしてくるリーダーに改善は期待できません。
自覚してこそ、問題が課題として取り組めるようになるのです。
質問:あなたはリーダーとして今後もやっていくつもりがあるか?

上記の3つは気になるところですので、ぜひご自身に問うてみてください。

□リーダーさんに業務中にやって欲しいこと。
これは、僕が日々感じているリーダーさんに期待することです。最低限、これはやって欲しいな、ということを列挙します。

* 休憩、終業の指示を声を出して言う
* 水分補給、トイレ、ちょっとした息抜きの機会を与える
* 上司の指示や命令をしっかり現場に伝えること。間違った憶測を入れないこと。管理者への不信感を現場のスタッフにあおらないこと
* 会議の司会、進行をすること。(これはマネージメントの勉強になりますから)
* 議事録を書くこと(これもリーダーがお手本になるため)
* 現場の職員のいつもと違う様子を発見したら声をかけること(髪の毛を切ったレベルでも)
* 手間のかかる利用者(お客様)、不安定な利用者(お客様)の昨日の状況を昨日の職員に聞く
* 現場の職員の作業手順で問題がなければ、しっかりと『それで大丈夫ですよ』と合格を出すこと
* 技術面の問題はリーダーが指導する。態度面の問題は管理者に助けを求める
* 手間のかかる利用者(お客様)、不安定な利用者(お客様)、へ果敢にチャレンジする職員をねぎらう
* 良いことをやった職員をねぎらう、褒める
* 現場の職員に話しかけられたら、うれしそうに対応する。
* 現場で感じる問題をあえて現場のスタッフに『どうしようか?』と相談してみる

他にもいろいろありますが、初期の段階で、何をしたらいいかわからない、または、この中でやっていないことがあったら、ぜひやって見て欲しいです。
で、こういったことを定着させるために、あえてやって欲しいこと。

□自分のリーダーとしての時間を決める。ルーチンを決める。
たぶん、夜勤に入ったり、シフトに入っているリーダーさんは多いと思います。リーダーとしての時間を持てていない人もいます。
そんな中でも、例えば、9時になったら、現場の職員に話しかける、とか、おむつ交換の時は必ず職員の手順を確認する、とか。
ルーチンワークを決めることでスキルは上がりやすくなります。最初から臨機応変はダメです。
ちなみに、最近、相談員さん、栄養士さんのスキルも研究しているのですが、自分の中のルーチンワークが決まってない人はスキルが低いです。
日課、週間、月間での仕事があいまいなスタッフがたまにいます。スキルの高い職員は、必ず何かの決まったパターンの仕事がベースとしてあります。

リーダーさんの業務は施設によってかなり差がありますので、こうあるべき!というフォーマットは作れませんが、施設全体のマネージメントも含めて、現場スキルの評価方法など、統一していくべき課題はまだまだたくさんあるような気がします。

そんな中でも特にお願いしたいのは、新人さんに対して、休憩や水分補給、トイレの許可や指示です。膀胱炎になってる介護職員さんも多いんですよ。一人でフロアにいる状況ってありますからね。特にユニットケア。ちなみに僕はユニットケアは難しいと思っています。

ところで、役職者の役割や、介護業務の手順などに関して、業界の基準がないことがたくさんあるのに競争とか言ってる時点でおかしいと思っています。また、競争を実感してない現場の職員やリーダーが『競争ですからね』とか言ってるのを聞くとプププって思います。
まずは標準化ですからね。差別化はそのあと!うっしっし

知野吉和


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