新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

入浴拒否


「入浴拒否」

入浴拒否のある人にどのような声かけを

したら来やすいでしょうか?

この質問は永遠の課題?というほど

よく聞かれます。

ちなみに人それぞれなんだから声かけも

それぞれでしょう。

杖を探しにいきましょう。

カバンを探しにいきましょう。

など、いわゆる「簡単なウソ」で連れていく

なんてのはよく言われます。

1か月程したある日、

「最近杖を探しにと言ってもバレてる

みたいで来てくれなくなりました。

どうしたら良いでしょうか?」

こんな質問もまだ多くあります。

なので、足湯にいこうとかと言えば

たまたま来てくれた。ただ嘘が

高度になった分、時間がかかるようになる。

この事例から何を学ぶか?ですがなかなか

学ばないまま惰性的に繰り返し行われる

その理由はお風呂から出てきた人が

「あ~いいお風呂やったわ!」

と言うのをスタッフが聞くからです()

これを聞いたスタッフの頭の中は、

「なんだかんだ言ってもお風呂にさえ

入れば喜んでくれるんだ。だから多少

ウソついて無理矢理でもお風呂にさえ

入れたら何とかなる」

なんです。

つまり嘘や半ば強引な誘導を肯定します。

そうしないと気持ちが落ち着かないから。

だから考えてほしいんです。

嘘をつく、半ば強引さも仕方ない事は

あります。それは否定しませんがただ

知っておくべき事は、

杖を探しにいきましょう!が通じなくなり

足湯に行きましょう!みたいに嘘が複雑、

高度化するのは利用者がきちんと覚えて

いるという事実です。

つまり嘘と強引さによる

「嫌なことをされた」という気持ちは

残っているという事。

入浴後に「気持ちよかった🎵」といって

キレイさっぱり覚えていないのなら、

きっと何年経っても、

「杖を探しにいきましょう!」

で通用するのです。

もっと大事な事は入浴拒否があるという

情報があるにもかかわらずに声かけに

いく人の服装です。

入浴介助用の服をきたスタッフが風呂場から

ニコニコしながら近づいてくる。

スタッフは安心させたいが故にするニコニコ。

だけど風呂に入れるぞ!みたいな服装を

した怪しいスタッフが笑いながら近づくのは

不気味でしかありませんね。

そして開口一番「杖探しにいきましょう」

と言われても招待はバレてるわけです。

いわゆる玉砕確実な誘導となります。

やはりちょっとだけ考えてほしいんです。

入浴拒否には理由がある。

他人に裸をみられるのは恥ずかしい。

万が一仕方ないとはいえ異性ならなおさら。

仕方なしに最初は来てみたけど時間も早く

あれこれ指示され人の目が常にある。

これだけでも一度体験したら

「嫌だなあ」

という印象が頭に残るとしたら、、、

拒否したくなりませんか?

仕事だから仕方ないとなるにしても

この拒否をしたくなる「本人の気持ち」

だけは分かっていてあげてほしいですね。

そうすればきっとスタッフの態度や服装、

声色、言葉遣いなども変わるのだと

思います。

認知症だから入浴拒否は当たり前で

済ますのではなく、

人としてかかわりをと研修などで学ぶの

だからその方のその時の気持ちを少し

汲み取ってあげて下さい。

あきらめず目の前の人を観てほしいです。

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