新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

パンくずケア


朝起きたとき、お部屋から這って出てきて
いつも迷子になってしまうおばあさんの話。

 

四つん這いでどこまでも行く(笑)
(転倒の危険がないところが強み)

 

別に逃げようとしているわけじゃなく
起きたので部屋から出てきたって感じ。

 

誰かの布団に一緒に入っていたり、ベッド下にもぐりこんでいたり
便所の隅に篭っていたり、はたまた行けるとこまで突き進んだり。

 

それが他の方の対応時にあると
いつの間にか行方不明になっている。

 

朝方の排泄援助のときは特に注意。
物音立てずどっか行くんだから。

 

でも。

 

起きるまで見てるわけにもいかないし扉に鈴つけたりも
面倒くさいし、起こして同行させるわけにもいかない。
(夜勤の朝は忙しいのです)

 

そこでいいこと思いついたのが…

名づけて【パンくずケア(仮)】!!

 

こんな感じ↓

ぱんくずケア

 

部屋から出ると目の前に片方の靴下を発見!→それを装備

 

あたりを見回すともう片方を発見→そこまで行き装備

 

その先にはなんと上着を発見!→朝は寒いしこれも着ておこう。

 

もう少し向こうには帽子あり→ついでだし、これもかぶってみようかな。

 

あれ?あっちが明るいぞ。→ちょっと行ってみよっと♪

 

フロアに到着!なんか見慣れた光景が!→テーブルにお茶が!

 

いつもの席に着席(自分でイスにあがる)→朝の水分補給を開始www

 

※ちなみに帽子はイスにあがる際の転倒・転落対策ですw

 

とりあえず実践したところ…

 

行方不明にならず、しかも誘導も見守りもすることなく、
フロアまで行けるじゃないか!(しかも水分補給まで!)

 

そんなこんなで。

 

朝の着替えを自分なりに済ませて
フロアに来て自分のお席に着席するように。

 

お茶だけじゃなく、贅沢にモーニングコーヒーを提供したり、
鏡やクシを置いて身だしなみを整えるよう仕向けたことも(笑)

 

タオルをぽつぽつと置いてみたら、それを運んで
テーブルに座ってたたみ物してたときは感動しました!

 

さすがにリモコン置いてもテレビはつけませんでしたがね…。

 

介護短歌

本人の
興味をそそる
落とし物
行き先示し
道案内に

 

ちょっと反則技かもしれませんが。

 

そもそも「いいこと思い付く」って
そのほとんどが悪知恵ですからね(笑)

 

まぁ継続していくうちに、何も置かずともフロアを
目指すようになっていったので良しとしましょう(笑)


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