おばあさん(当時82歳)が機嫌が悪い。
話しかけようもんなら怒鳴られる。
こちらの言うことなんざ聞く訳もなく、
日中からトイレにも全然行ってない。
ナイフみたいにとがっては、触るもの皆傷つけていた。
夕食後、僕は勇気を出して話しかけてみた。
「おばあさん…」
「うるさい!バカ野郎!!」
やっぱりダメだ…。全然聞く耳をもたない。
おばあさんのイライラが募っていき
僕にとにかく当たってくる。
他の方々は早々に休まれ
彼女と僕は重たい空気に包まれていた。
と、そこに他部署の男性職員がやってきた。
何も知らない彼は、まだ寝ていない
彼女に話しかける。が、しかし…
「何しゃんだ~!このうすら馬鹿が~!!」
ぷぷぷっ怒られてやんの。
とりあえず僕は彼女の視界から離れ、様子観察。
彼は懲りずに話しかけるが、彼女の怒りは収まらない。
ストレスがたまりにたまっている。もう爆発寸前www
彼もそれが面白いのか、彼女にちょっかいを出し続ける。
これはチャンス!!
(こいつを悪者にしてしまえば…)
僕はそこに仲裁に入った!
「お…おばあさん!大丈夫ですか!?
ほんとにこいつ腹立ちますね!
僕がガツンと注意しときますんで!」
「こいつどうにかしてくれ!」
「はい!僕に任せてください!
お前どっか行けよ~。
おばあさんが可哀想じゃないか!」
ここぞとばかりに、僕は彼女を奴の魔の手から救い出した!
「おばあさん、奴にはよく言っておきますから。
僕は…、僕だけはおばあさんの味方ですからねっ!」
「ああ、ありがとう」
怒っていた彼女は、僕の優しさに触れ、落ち着きを取り戻す。
トイレにもちゃんと行ってくれ、そしてそのまま入床しましたとさ。
めでたしめでたし。
う~ん、僕っていい奴~♪
最後には「お前さんはホントいい人だ」と、
僕を養子にしてくれるとまで言ってくれました。
財産期待してますよ~、おばあさん(笑)
介護短歌
不穏時も
何かを求め
誰かを求め
矛先を変え
自分は味方に
絶妙なコンビネーションで乗り切ることができたあの日。
彼にはホント感謝しています(笑)