どうも!福祉用具オタク バガボンド・テルこと徳橋でございます。
今回は「離床センサー」「マットセンサー」等について記します。
介護保険の福祉用具では「認知症老人徘徊感知機器」として取り扱われています。
センサー部に一定の重さが感知されたとき、重さが感知されなくなったときに音が鳴る。という道具です。商品によっては「重さ」ではなく赤外線により感知する。という代物もございます。
「重さにより」・「赤外線で」感知する。というと「自動ドア」を思い浮かべてしまうのは私だけでしょうか?
最近の「認知症老人徘徊感知機器」は様々な製品が出ており、玄関に向けたカメラの画像をコンピューターが判断し、必要に応じて予め設定してある連絡先に通報する。来客があった。玄関扉が開いた。だけでは通報されず、誰かが外に出た時にだけ通報する。という「ラムロックアイズ」は興味深い商品です。
複合機能(外部通信機能)付 「ケアロボコール」、可愛らしいワンちゃんのヌイグルミに赤外線カメラや赤外線LED、スピーカーが付いており、マットセンサーやベッドセンサー、超音波・赤外線センサー等の機器類と接続可能で、各センサーのアラームにより介護者家族や関係者に通報します。
この2つの製品で良いところは、「画像を残せる」というところだと思います。
実際に外に出たまま帰宅しない。となった際に、「その時の服装は?」と、訊かれ的確に答えることができる方は、それほど多くはないと思います。だからといって毎日のように写真を撮る。ということも負担です。見守り出来ていない間に着替えている可能性もあるわけですから・・・。
「服装は?」と訊かれたら、送られてきた画像を見せる。画像を元に服装を伝える。となれば、「え~っと、どんな服着てたっけ?」と、ならずに済むのです。
このような製品に加え、「靴に仕込めるGPS」GPシューズの使用がお勧めです。前の2点は出たことを知らせる商品で、GPシューズは、どこにいるのか?を確認できる商品です。捜索範囲を狭めることが可能なのです。「外出したことを知らせ」て「現在地が特定できる」となれば、より早期の発見・保護につながるので、本人も家族も安心できます。
靴を履かずに外出する方もいる。GPシューズではない靴を履いて出てしまう。等々、ご意見はあると思うのですが、「有る」と「無い」とでは、保護までにかかる時間は、相当な違いが出ると思います。保護までにかかる時間が長くなれば長くなるほど、その方自身への安全性が損なわれ、なんらかの事故に巻き込まれてしまう。何らかの事故を引きおこしてしまう。という危険性が高まるのです。
また、複数の製品を組み合わせて使用することにより、認知症になっても自由気ままな一人暮しを継続しながら、遠く県外に住んでいる家族からの見守りを受ける。ということも可能なのです。もちろん、「いざ」という時には、ご本人様が居住する地区の介護関係者やご近所さんに助けてもらう必要はあります。
スミマセン話が脱線してしまいました。話の筋を戻します。
離床センサーやマットセンサーに「付きもの」だった誤報・失報も最近のマットセンサーは、誤報・失報を軽減できる優れた製品が出ています。
生体信号(心拍・呼吸)で感知する「株式会社バイオシルバー」の「aams」という商品です。
従来の離床センサーとは異なり、設置場所は「マットレスの下」です。またセンサーマットの中身は「空気」なので、「水濡れ・曲げ」による故障も少ないです。
さらには「人感センサー」を併用する「Wセンサー方式」により、誤報や失報を低減することで、無用な時間を省く「省力化」も期待できます。
認知症介護では、睡眠障害の有無が介護の大変さを左右するといっても過言ではありません。過去に起きた介護者による殺人や無理心中などの重大な事件において、極度の睡眠不足により正常な判断ができなかった。というデータもでています。
人生の約1/3は眠っている。眠りは身体的な休息を得るためにも、精神的な安定を得るためにも大切です。最近では「睡眠により記憶力も向上する」という興味深い情報もございます。
健康な人もそうでない人も認知症有る無しに関わらず「眠りを見守る」ということは大切なことだと思います。
睡眠を見守り、改善できたら介護もうんと楽になるかもしれませんネ。
ということで、次回は「アイシン精機」のne.mu.ri.monitor(ねむりモニター)を紹介します。