新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

心当たりありませんか?


※ 前回の話の続きになります。

リンゴに限らず、本来の形での
提供ってしてないと思いませんか?

ちなみに僕が前にいた施設は

ご丁寧にもバナナの皮でさえ剥いてあげてましたから。

お菓子なんて袋を開けてから提供してましたから。

ご飯の上におかず乗っけてましたから。

おかずは刻みすぎて原型とどめてませんから。

これは僕が経験してきた施設だけなんでしょうか?

いや、多かれ少なかれ未だにある現状かと思います。

だって、おおげさに言えば。

席に座っていれば、ご飯が目の前にきますから。

お茶はきゅうすじゃなくて、ポットから出てきますから。

そもそも、お茶なんて職員が注ぎますから。

そして適温にして提供しますから。

食べなければ、食べさせてもらえますから。

何でもかんでも手を差し出すような対応。
ちょっとしたことでもすぐに【お手伝い】。

これって心当たりありませんか?

「リンゴの皮を剥くこととは全然違うじゃん!」
って思いますか?けっこうそうでもありませんよ。

僕にとっては実に違和感のある動きに思えます。

さて、ここで質問です。

上記のような対応が【介護】だと思いますか?

介護短歌

介護職
手伝いばかりに
手間取られ
引き出す支援を
忘れる毎日

【介護】ではなく単なる【お手伝い】になってませんか?

そんなこと誰だってできますから!

介護経験や資格がない人だってできます。

素人でもできるような【お手伝い】はやめませんか?

てかむしろ、素人のほうが上手に【お手伝い】をしますから!

僕たち介護職が対抗するなら、やはり専門性でいきましょう。

お年寄りはけっこう何でもできるもんです。
認知症になっても、体が覚えていますから。

だって。

何十年も繰り返しやってきた生活の行為なんですもの。

簡単に手を差し出すような【お手伝いさん】にはならず、
どうすればできるようになるか、思い出してもらえるかを
考え、そこを引き出せる【介護職人】を目指したいですね。


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