新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

ピグマリオン介護


ピグマリオン効果って知ってますか?

 

米国の教育心理学者ローゼンタールが
提唱した「期待と成果に関する効果」のことで。

 

ローゼンタールは実験を通し、

「人間は期待された通りの成果を出す傾向がある」

ことを主張しました。

 

ピグマリオンとは、ギリシャ神話に出てくるピュグマリオン王から由来します。

 

ピュグマリオンは、象牙で理想の女性の彫像を刻みました。

それが、あまりにも素晴らしい出来映えで
彼はこの彫像に恋をしてしまいます。

その誠実な姿を見た愛の神アフロディーテは、
ピュグマリオンのために、彫像に生命を吹き込みます。

そして、ピュグマリオンはこの女性とと結ばれましたとさ。

めでたしめでたしw

 

もともとは、ローゼンタールが行ったネズミを用いた実験で。

 

学生たちに

「このネズミは利口なネズミの系統」と伝えたネズミと

「このネズミは動きが鈍いネズミの系統」と伝えたネズミとの間で

迷路による実験結果の差を調べたところ、

 

「利口なネズミ」と伝えられていたネズミの方が結果が良かった

という実験から、仮説が立てられたそうです。

 

このことからローゼンタールは

期待をこめて他者に対応することによって、
期待をこめられた側の能力は向上すると仮説をたてます。

 

つまり、ピグマリオン効果を言葉を変えてみるとするならば、
「信じていることは現実化していくよ」ってことなのかもしれませんねw

 

 

僕が何を言いたいか分かりますか?

 

仮にですね。

 

「ごの方たちは元気になれる!」って信じているユニットと
「この人たちはダメだよね」って思って仕事をしてるユニット

 

または

 

「認知症でも大丈夫!」って皆から思われている方と
「認知症だからなぁ」って周囲から諦められている方

 

さらには

 

「老いや障がいがあってもより良い暮らしを目指せる」って思ってる介護さんと
「老いや障がいがあったらこんなもんだよね」って可能性を見出せない介護さん

 

 

果たしてどちらが「元気に生活できるユニット」になっていけるでしょう?

 

果たしてどちらが「認知症になっても安心して暮らしていける」のでしょう?

 

果たしてどちらが「その人の活き活きとした表情」を引き出せるでしょう?

 

介護短歌

可能性
生かすも殺すも
介護職
まずは信じて
味方になること

 

たなかいごは、ここに【ピグマリオン介護】を提唱しますっ!!

 

『ピグマリオン介護』とは?

「被介護者は、相手(介護者)が期待した通りの成果を出す傾向がある」

※そもそも、介護者・被介護者って言葉も好きじゃないんですけどねw

 

まずはあなたがその人の可能性を信じてあげてください。

あなた自身がまずその人ができることを信じてあげてください。

 

コミュニケーションにおいて、
「非言語な要素で話し手の93%の印象が決まってしまう」
と言われています。

 

言葉よりも

表情だったり
しぐさだったり
視線だったり
声の質だったり
テンポだったり

が大きな影響を与えるんです。

 

言葉だけでなく、その態度からも
メッセージを敏感に読み取っているんです。

 

【ピグマリオン介護】はあくまで仮説の域ですが
すでに実証できてるような気がしてなりませんwww

 

だって

 

「可能性を信じてるユニット」と「信じてないユニット」

「味方になってもらえてる認知症の方」と「諦められてる認知症の方」

「老いや障がいがあっても味方になってもらえてる環境」と「そうでない環境」

 

現実的に、明らかな差が生まれていますからねw

 

皆さんは心あたりありませんか?(笑)

 

 

…てなわけで。

 

たなかいごはここに【ピグマリオン介護】を提唱しますっ!!

 

ピュグマリオン伝説のように彫刻が人間にはならなくとも
彫刻のように無表情だった方の笑顔が引き出せるのは
皆さんがその人の可能性を信じているからこそなのですから。


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