【問題 34】
高齢者にみられる疾病・病態について適切なものはどれか3つ選べ。
1 誤嚥性肺炎の予防には、嚥下機能のみを維持すればよい。
2 大腿骨頸部骨折は、寝たきりの原因となりやすい。
3 薬の副作用によるふらつきにより、転倒を起こすことがある。
4 排泄物による皮膚の湿潤が加わることで、褥瘡が生じやすくなる。
5 褥瘡ができた直後から約1~2か月の時期を急性期と呼ぶ。
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答え:2.3.4
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1 誤り。
加齢とともに筋力低下や知覚障害
のため嚥下反射、咳嗽反射などが
低下・遅延し、その結果嚥下が
うまくいかず誤嚥を引き起こします。
飲み込む力や食事の際の体位(座
り方)なども嚥下に大きく影響し
ますので、
誤嚥性肺炎の予防には、嚥下機能
のみの維持だけではないですね。
2 正しい。
寝たきりになる主な原因は、脳卒中や認知症、
骨折・転倒といわれています。
高齢者の骨折後発部位は、
①大腿骨頸部骨折
②脊椎圧迫骨折
③上腕骨近位部骨折
④橈骨遠位端骨折
となっています。
3 正しい。
転倒の主な原因は、加齢に伴い
身体機能が低下や、薬の副作用、
運動不足などがあります。
また加齢によりいくつもの疾患を
抱え、何種類もの薬を飲んでいる
人も少なくありません。
薬の作用・副作用によって立ち
くらみやふらつく症状が出るな
どして転倒を起こすことがあります。
4 正しい。
褥瘡の発生の全身的要因は、
低栄養や体格(やせ)、浮腫、
骨突出、日常活動性の低下、
骨粗鬆症、糖尿病、認知症、
易感染性を生じやすい薬の
使用(ステロイドや抗がん剤)
などがあります。
また局所的要因として、
加齢による皮膚の脆弱化、
摩擦やズレ、失禁や発汗
などによる皮膚の浸軟
(湿潤した状態)や汚染、
皮膚疾患などがあげられます。
5 誤り。褥瘡発生直後から
1~3週間を「急性期褥瘡」と
いいます。
急性期を過ぎて経過している
ものを「慢性期褥瘡」といいます。
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