新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

ほんとうに食事が原因の肺炎は存在しないのか


燕弥彦西蒲食支援ネットワークの高井です。

誤嚥性肺炎の原因は食事ではないという最近のトピックをご存知のみなさんも多いと思います。

食事中の誤嚥が誤嚥性肺炎の直接的な原因にはなりませんが、ほかにも誤嚥に起因する呼吸器系疾患がありますので、お伝えします。

嚥下性肺疾患には誤嚥性肺炎とびまん性嚥下性細気管支炎があります。それぞれ誤嚥物や症状が異なりますので、下の表をご覧ください。

食事中の誤嚥で生じるびまん性嚥下性細気管支炎。「異物を繰り返し誤嚥することにより引き起こされた細気管支の慢性炎症性反応」と定義されます。細菌感染症である誤嚥性肺炎の症状に比べれば軽症で、画像検査でもわかりにくいと言われています。これは誤嚥した食べ物などの異物を排除しようと免疫細胞が集まる慢性炎症であり、常にこのような状態はよくはありませんので、嚥下機能評価・検査を行い、適切な食形態の提供や食事介助方法の検討が必要です。

熱はなく常に軽い咳や痰絡がみあるけど肺炎ではないと言われた。そういう方は意外と多いですよね。もしかするとびまん性嚥下性細気管支炎かもしれません。

 

図1


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燕弥彦西蒲食支援ネットワーク

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