新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

新人職員採用の実践


机の周りを整理していたら、数年前にある法人さんから聞かせていただいた採用に関する実践のメモが出てきました。リーダークラス職員の研修でも活かせそうな内容だなと思い、整理してここに残しておきます。


1.地域で取り組む
 1)地域の社会福祉法人に呼びかけて協力体制をつくる。
  ①手分けして地域の各高校の進路指導室に年3回ずつ訪問する
  ②高校訪問は、介護のネガティブイメージを解くことが目的
   (民間と社福の違い、いいほうの3K、3年離職率0%等をPRする)
  
2.法人全体で取り組む
 1)体制:採用に関するプロジェクトチームをつくる
  ①親委員会(理事・常務・施設長クラス)
  ②作業委員会(施設長・係長・主任・リーダー)
   →現場の職員にも採用に関わってもらうことで、採用の大変さや新人職員 の思い、新人の家族の思い等が理解できる。それだけでなく、現場の受け入れ体制(覚悟)も変わってくる。
 2)具体的な採用の活動
  ①新人職員を分類して、「来てほしいのはどのセグメント?」と現場に聞く。 どのような新人に来てほしいかを現場に聞き、それを参考に採用担当者が優先順位をつけて学校訪問を行う。
    例えば…
     分類1.介護福祉士の女性 
     分類2.介護福祉士の男性 
     分類3.四大卒の無資格女性 
     分類4.四大卒の無資格男性 
     分類5.高卒…とかにわける。
     

  

3)その他
  ・採用活動を通して組織活性化をはかる、ことが、採用の醍醐味!
  ・採用のプロを法人で育てる。200人以上の法人なら、選任でおけるはず。
  ・多くの法人が「PD法人」。つまり、PDCAをまわしていない。毎年同じ失敗をしている。
  ・マイナビとか採用の活動は、学生から法人が見られている場でもあるから、若い職員を連れて行く。学生と話させたりするの大事。
  ・学校に押しかけて単独の説明会をさせてほしい、とお願いする。

また、別の法人さんで聞いた話では、見学に来る方の案内にとても力を入れている(感動させる、泣かせるくらいの施設案内)とか、最近だとSNSやZoomを使った施設見学等、色々な工夫があるんだな、と感心しています。採用が本当に厳しい中で、どれくらい新人が入っているかな…という部分に注目すると、明らかに地域や法人、施設によって大きな差があると感じます。採用の部分に如何に若い職員の知恵やセンスを入れるか、というのは本当に大事なことだと思います。


About the author

斎藤 洋

新潟県在住|介護現場の人材育成支援|介護福祉士・社会福祉士・学士(心理学)・修士(社会福祉学)・日本社会事業大学大学院博士課程在学中| https://twitter.com/hiroshithenet

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