新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

1年とかで辞めてしまう新人職員さんの気持ちを想像してみました


おかげさまで毎日忙しく仕事させてもらっています。

5月以降、

ほぼ毎日あちこちの高齢者施設を訪問しています。

 

特に、今の時期は新人職員の方と関わる機会が多いです。

ひとくちに新人職員といっても経験・能力・資質・年齢等ものすごい幅があります。

 

努力しても、なかなかその成果が出ない人も多いし、

一方で、

あっさりと業務の流れを理解して独り立ちしていく

(ように見える)人もいます。

 

今年度に入って出会った新人職員の中で、

今のところ私が最も気になっているA子さんという方がいます。

彼女はここで働き始めて2年目に入るところです。

どっちかというと「あっさり独り立ちタイプ」

の人なんですが、

面談していてとても気になるところがありました。

 

言葉ではなく、態度から、

今の状況にものすごくがっかりして、

仕事に対するモチベーションが下がっているように感じられるのです。

 

A子さんは介護系の短大出ているんで、

知識も技術もある程度身につけて就業した人です。

 

私が何となく感じた彼女の心の声はこんな感じです・・・

 

 

働いて半年で、だいたいの仕事は経験できた。

私、もう一人前だって?まだ半年しかたってないのに?

まあ仕事していて何も指摘されなくなったし

(ほめられることもないけど)

何かイメージしてたのと違ったわ。

もっと大変だけどやりがいがあって、

色々な思いをもった先輩たちがいて、

あーだこーだ話し合いながら、

教えてもらいながら

成長していけるんだろうなって思ってた。

こんなもんか。

つまんないじゃん。

もう全部できるわこんな仕事。

介護のレベルも低いしやってられんわ~

 

~~以上~~

 

彼女が就職したのは、

中規模の社会福祉法人

(ユニット型特養の長期入所)。

ユニット型は、

職員同士のコミュニケーションがとりにくく、

新人の成長の機会がなかなか得られないつくりだと思います。

できる新人は、あっというまに独り立ちです。

普段接する利用者の方は9名。

他のユニットには、ほとんど出入りする機会がありません。

 

ユニットケアの日勤帯、

職員は1~2人で動いており、

いくらいいケアをしていても、

いくらがんばっても、

なかなかそれを見てもらう機会がありません。

承認が足りない、気づきのきっかけが足りません。

 

だれかが彼女の心の声に気づいて、

話を聞いて、成長のための次のステップは何か、

気付いてもらえるように関わっていくことが必要だと思います。

要は、スーパービジョンです。

 

しかも、知識や技能だけでなく、

態度にも注目して新人が頑張っていること、

出来ていることを承認してくれると、

がんばっているけど要領よく仕事出来ない新人さんも

「これでいいのかも」

とちょっと安心させてあげられるし、

効率の良い仕事ぶりが評価されやすい介護現場においても、

少し違った価値観が生まれてくるかも…

と思います。

 

現場は人が足りないし時間もないですが

個々の新人さんに合った関わりが足りないなと思います。

 

 

 

 

 

 


About the author

斎藤 洋

新潟県在住|介護現場の人材育成支援|介護福祉士・社会福祉士・学士(心理学)・修士(社会福祉学)・日本社会事業大学大学院博士課程在学中| https://twitter.com/hiroshithenet

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