「まちづくりの場」としての地域ケア会議


一般的に『まちづくり』の展開を促すには「話し合う場」「集まる場」「つながる場」の3つの場が必要とされている。

<まちづくりの展開を促す3つの場>

⒈話し合う場

出来るだけ多くの住民が参加する「開かれた」話し合いの場を設けることで、それまでにはえられなかった課題解決の知恵や力が生まれたり、新たなまちづくりの担い手が発掘されたり、課題解決のための地域ぐるみのネットワークが形成されたりする。

⒉集まる場

日常的な活動拠点、情報発信の拠点として重要。誰もが気軽に立ち寄れる環境は、新しい活動の担い手との出会いにつながる可能性もある。

⒊つながる場

1人1人が出来ることは限られているが、それぞれの知恵や力を出し合えるプラットフォームがあれば大きな力になる。

 

地域のコミュニティには、もともと歴史的に培われてきた地縁組織のネットワークによる課題解決力が潜在的にあると考えられていたが、ライフスタイルの多様化などにより地域の人と人とのかかわりが疎遠になり、そのようなネットワークも形骸化し、地域の力が発揮できない環境になってきている。

 

誰もが気軽に地域の課題を口にし、どのようなちいさなことでも行動に移し、ともに考える「3つの場」を持続的、恒常的につくっていくことで、ネットワークや地域力の再生につながるのではないかと期待されている。

 

今後、地域ケア会議の発展的な展開こそが、「3つの場」を補完する場にならなければいけないのではないか、と考えている。

 

超高齢化社会の到来に対応するため、多くの高齢者が地域において活動的に暮らせるとともに、助けが必要な高齢者に対しては、地域全体の『まちづくり』という広い視点から「地域包括ケアシステム」を構築することが、地域住民全体の生活を支えることができる社会になるのではないかと考えている。


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