新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

良い施設の見分け方。


img_6389.jpg新人育成や学生の実習指導の場面で、指導係のスタッフさんが『指導の基本』をわかってなくて困る、という話です。
時々新人育成のサポート、時々介護福祉士養成校の教員をやっていて、よく思うことです。
指導担当の介護職員さんたちが、上手に育ててくれなくて困ることがよくあります。

そういった介護職員さんのパターンは

  • 見て覚えろ、やって覚えろ、と背中で教える
  • 何をしたらいいかわからず放置する
  • 目標があって当たり前だと思って、聞いてくるまで何もしない
  • わからないことがあったら聞いてね、と言って遠くに行く
  • 今の3年目、5年目の自分のスキルを基準に新人さんを見ている(上から目線)
  • 新人さんや、実習生は「ヤル気がある」と勘違いしている
  • 学生の実習目標を全く理解していない。(学生が課題に取り組めない)
  • いきなりコミュニケーションをさせる。(初対面で、慣れない場所のコミュニケーションは厳しいのです)

というパターンですが、これらの原因は

  • 施設に教育方針や教育ルールやプログラムがない
  • 介護職員が現場業務しか知らず、教育方法を知らない
  • 学生の実習課題が知らされていない
  • 新人育成のゴールが設定されていない
  • 指導担当者自身が自分の仕事に自信がない
  • 指導担当者自身にやる気がない(笑)

ということです。改善方法は
  1. 新人に教えるべき内容を整理する
  2. 一人前になるまでの指導内容、ゴールを整理する
  3. 学生の実習課題を全員に周知させる
  4. 教育するということは、どういうことなのかの哲学と方法を学ぶ
  5. 指導担当者を選定する基準を作る(同時に育てる)

というところでしょうか。
学ぶ、ということと、教える、ということでは全く考え方も方法も変わるのです。
教え方は、学ばないと教えられません。
ただ現場の業務が長いとか、業務のスピードが速いということが、教えられる、ベテランではないのです。

そして学生の実習の受け入れについてめんどくさがる職員さんがいますが、積極的に受け入れすることは、新人育成の練習になります。
実習生の指導が良い施設は、職員の質も高いし、あまり辞める職員もいません。

最近テレビで虐待の報道がありますが、どっかの偉い先生方が『良い施設と悪い施設の見分け方』とか言ってますが、単なる見学や、掃除が行き届いてるからイイとは判断できません。
専門学校や職業訓練の実習生に聞くのがいちばんですよ。
『実習生にやさしい施設は、利用者にもやさしいのだ!!』うっしっし。
知野吉和

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