特に一般企業を経験して、介護業界に転職した人からよく聞きます。
一般企業のような常識が通用せず、現場の経験のある声のでかい人の理不尽な意見が通る施設ではよくある話です。
過去に僕が聞いた話では
- 98度と95度の設定ができる電気ポットで、98度設定にしておいたら、『これだと利用者がやけどするでしょ!!』と怒られた。
- 新しく洗濯機が届いて、『古い洗濯機には汚いものを入れて、新しい洗濯機にはきれいなものを入れてください』と怒られた。
- 出勤してすぐにその日の勤務の状況を見て、『今日職員が多いから私帰るわ』と言って帰る職員
- パソコンでオートフィルとか右クリックしてたら、『パソコンが壊れるからやめて!!』と怒られた。
- 利用者が散歩に行きたがってるから、と言ってるんだけど、どう見ても職員が出たいとしか思えない状況とか。
- 会議で決まったことが守られない、平気でやぶる、やぶっても大丈夫な職場。
- 提出物を期限までに出さない、出さなくても許される職場。
- よく休む職員、そこに同情する同僚、注意しない上司、わかってない管理者。
- 管理者よりもパートのおばちゃんが偉い施設。
まーいろいろありますわ。
飲み会ネタとしては面白いのですが、これをやられた人たちはつらいだろうな、と思います。
介護の仕事は生活体験が求められますが、自己流ではなくて、やっぱりそこは科学的に昇華させていかないといけないのです。
話を聞いていると、現場の職員の知識のなさ、会社としての組織の未熟さを感じます。
それってたぶん介護業界そのものがまだ未熟なんだろうな、と思っています。
だから異業種から来た人たちが『私がおかしいのかな』と思うのは無理もないです。
チームワークは多数決で決まりますから。
銀行強盗集団の中に一人だけ良い子が入ったようなものです。例えば、ですよ。
その中で生きるには、やっぱり銀行強盗に染まるしかないのです。例えばですよ。
介護業界を成熟させるにはもっと異業種経験のある人が参加して、もっとロジカルな思考を取り入れていくしかないのです。
今はまだ我慢の時期なのかもしれないけど、この人材不足の状況では成熟する前にどうにかなっちゃいそうですな。うっしっし。
知野吉和