新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

緊急対応は自信がなくて当たり前


  スキルマトリクス理論では、緊急対応能力は、評価の対象外としております。なぜなら、緊急対応のスキルは、イレギュラーな条件の中にあるからです。
わかりやすく言うと、緊急対応ができるから、スキルが高い、とはならないのです。

緊急時というのは、いつ、どのタイミングで、どのような内容で来るかわからないのです。
通常に勤務をしていて、10年やっていたからといって、緊急対応能力があるか、というのはわかりません。運だから。
二児のママが、3人目で熱性けいれんを体験した時に、パニックになっても当たり前じゃん、って話です。初めてですから。

積み重ねた経験が生かされてこそ、スキルと言えるのです。
急性期の医療施設に勤めていれば、緊急対応能力はスキルとして必要であり、鍛えられるものになるでしょう。

介護施設は基本的に日常生活の場であるため、緊急時は多くありません。だから、緊急対応能力は低くて当たり前です。
だから、訓練が必要なのですけどね。AEDとか、避難訓練とか、緊急連絡とか、、、。

でも、介護施設は圧倒的に緊急対応の機会は少ないです。スキルとしてなくてもしょうがないのです。

介護職員さんに、自分に足りないスキルは何?と聞くと、だいたい、移乗と、緊急対応を挙げます。
本当は別のスキルを上げる必要があるんですけど、それは今度記事にするとして、緊急対応はスキルが低くてしょうがない、と思うことがひとつ。そして緊急対応能力を上げるには訓練しかない、と思ってください。

緊急対応能力がないからと言って、スキルが低いと評価しないでください。
緊急時をいっぱい体験した新人もいるのです。10年やってもたまたま緊急時に居合わせないベテランもいるのです。
運に関係するものをスキルとして扱うのは科学的ではないですねー。うっしっし。
緊急対応能力はスキルとは違う!ということをよく覚えて、人事考課の項目には入れてもいいけど、評価対象にしないでね、という話でした。

知野吉和


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