介護教員として専門学校に勤める前は、福祉用具のレンタルの営業をしておりました。その前は老人保健施設と特別養護老人ホームで介護職員をしておりました。
いろいろ思出話はありますが、今回は広報誌についての提案をします。
老健に勤めていた頃、広報誌の担当をしておりまして、というか、ほぼ勝手に作っていたような気がしますが、自分で表紙用の写真を撮りに行ったり、誰かに作文を書いてもらったり、かなり自由な編集をやらせてもらっていました。情報発信することで、読者から反応をもらい、それがまた励みになり、記事の内容に影響されていく感じが楽しかったです。
福祉用具の営業マン時代は、もっと自由に広報誌を作らせていただきました。
会社の許可もなく、さらに気まぐれにやっていたので、いまは幻の広報誌でしょう。
こういう積極的な会社のための活動は、あまり仕事を増やしたくない職員や、マジメな職員にとっては煙たいようで、僕が楽しそうに記事を作成していると、後ろから呆れたような、ため息が聞こえてくることがよくありました(笑)。
発行から何ヵ月かした頃に嬉しいことがありました。広報誌の発行は誰かに指示されたことでもなく、勝手にやっていたので、忙しい月は怠けていたのですが、同僚から「あのさー、あんまり言いたくないんだけどさー、お客様が知野さんの広報誌を待ってるんだよねー。だから早く作ってよねー」と。
実は僕の作っていた広報誌は、ひとつの狙いがあって実験的にやっていたことでした。それは、介護のお客様が、介護の情報を欲しがっている訳ではない、ということです。
ある酒屋さんの社長が、酒の話でなく、まったく別の会話に夢中な様子を見て気づいたことなのですが、酒屋さんが酒好きとは限らない、ということです。
または、酒を買いに来たお客様が全員酒に興味があるわけではない、ということです。
車を買う人たちのほとんどが、車の詳細な情報よりも、見た目や金額で決定していることでも明らかです。
ということで、僕の広報誌は、まったく介護や会社とは関係のない地域の情報や、最近のニュースについての解説など、会社の同僚からは「わけわからん」と言われるような内容ばかりを載せていました。本当に同僚からは煙たがられてました(笑)
広報誌を見る人たちは、介護施設のイベント報告や、ケアマネからの介護保険情報、栄養士からの夏バテ防止メニューなど、本当に求められているのでしょうか?施設長からのご挨拶もいいですけど、どうせやるなら施設にとっての特色ある活動のひとつにしたいと思いませんか?