新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

心の風船【1】


内心思うのですが

「これをやったら不穏になってしまう!」っていう
『確実に不穏にさせる決め手』ってあるのでしょうか?

 

たとえば「夕方の帰宅願望」。

「夕方になると帰りたくなる」のが、毎日続いているのであれば
「夕方」が決め手かもしれませんが、それが毎日ではなかったら…。

 

もしも落ち着いてる日があるとしたら
決して「夕方」が決め手ではないと思います。

 

なので妥協したようにため息つきながら

「夕方だから帰りたくなるのも仕方ないよね」

って言ってるだけの問題ではないような気がします。

 

それから「トイレの失敗」。

「トイレを失敗」するたびに、落ち着かなくなったり
機嫌が悪くなっていれば、決め手なのかもしれないけど…

 

もしもたまにでも、「すまないねぇ」って謝ることがあったとしたら
決して「トイレの失敗」だけが不穏の決め手にはならないはずです。

 

なので「トイレの失敗」だけをクローズアップして

「トイレに行きましょう!」

なんて大声で声かけしてりゃいいって話にはならないはずです。

 

まぁ、それらが不穏のきっかけとなる
可能性は充分にあるんでしょうが(笑)

 

我ながら何を言ってるのか分からないですね(爆)

 

なので例え話をしたいと思います。

 

風船があります。心の風船といいましょうか。

 

風船の中身がストレスだとします。

 

で、針かなんかが『不穏になっちゃう決め手』で。

割れると『不穏』『怒り爆発』(行動・心理症状)ってことで。

 

風船を割るには、それこそ【針】かなんかで
プスッといけば破裂しちゃいますが…。

そんなん好き好んでやろうとする人はいませんよね。

 

つまりは

職員自身が「こいつ不穏にさせたろか!」って思って
決め手となる【針】でプスッ!なんてはしないってこと。

 

でも。

その決め手がなくとも風船って爆発することがあります。

 

そう、許容以上に膨らみすぎると…。

 

俗にいう

『堪忍袋の緒が切れた状態』といいましょうか(笑)

 

内心思うのですが

僕は『不穏』『怒り爆発』が起こってしまうのは
【針】などの決め手がすべての原因っていうより

【ストレスの蓄積】のほうが可能性大だと思います。

 

【ストレス】がどんどん蓄積されているから
夕方やトイレの失敗で心の風船が爆発してしまい

「夕方になると帰りたくなってしまう」

「トイレの失敗で怒りだしてしまう」

などの行動・心理症状が飛び出してしまうのではないでしょうか。

 

でなきゃ

「夕方になっても今日は穏やか」

「あの職員が対応すると素直に替えさせてくれる」

なんてことは起こりませんよね。

 

きっと、そういう日やそういう職員は
心の風船のガス抜きが上手にできているんでしょう。

 

夕方は毎日くるものですし

どうしてもトイレを失敗することだってあるかもしれない。

 

そう考えたら

心の風船が破裂しそうになっていないか?

ストレスが蓄積されてはいないか?

そういったことに目を向けていけるはずです。

 

または

今の自分の関わり方は相手を不快にさせていないか?

自分の声かけや介助、支援でストレスがたまらないか?

謙虚に自分の介護を振り返ることができるはずです。

介護短歌

ストレスで
心の風船
割れぬよう
不快を減らし
上手にガス抜き

☆本日の結論

夜勤入りなどの最初の挨拶で、いきなり怒られるのは、
声掛けの仕方よりも普段のストレスが大いに関係している。


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