新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

シュレディンガーのオムツ


【シュレディンガーの猫】って知ってますか?

まず、箱を用意して、この中に猫を一匹入れます。

箱の中には猫の他に、放射性物質のラジウムと、
そのラジウムがアルファ粒子を放出したときに
青酸ガスが発生する装置も合わせて置きます。

もし。

箱の中にあるラジウムがアルファ粒子を出すと、
青酸ガス発生装置が作動し、箱にガスが充満…
箱の中に入っている猫は死ぬことになります。

しかし。

ラジウムからアルファ粒子が放出されなければ、
発生装置は作動せず、猫は生き残ることになります。

 

さて、ここで問題です。

一定時間経過後、果たして
猫は生きているでしょうか?
それとも死んでいるでしょうか?

ってことなんですが。

 

そんなん箱を開けて見なきゃ分からないですよね。

仮にラジウムからアルファ粒子が放出される確率が50%だとすると
猫が生きている確率は50%、死んでいる確率も50%になります。

 

これを量子力学的にいうと…。

この猫は、生きている状態と死んでいる状態が
1:1で重なりあっている!と解釈しなければならないそうです。

 

半分生きてて半分死んでるってことです。

 

んな馬鹿な…って話ですよね。

 

まぁシュレディンガーは、この大掛かりな実験によって
量子力学的な解釈の矛盾を提唱し、批判したわけです。

 

半分なんてありえねーだろー。箱を開けてみるまで
猫が生きてるか死んでるかなんて分からないじゃん!

ってね。

 

でですね。

 

シュレディンガーのオムツってのを考えました。

 

まずは、オムツを当てます。

尿意・便意はいっそ聞かないことにしましょう。
トイレ誘導も禁止します。あくまで実験ですので。

 

で、

一定時間経過後、果たして
オムツは濡れているでしょうか?
それとも濡れていないでしょうか?

 

イメージしてください。

 

簡単なことですよね。

オムツを確認してみなきゃ分からないんです。

 

濡れている確率は50%、
濡れていない確率も50%
ってところでしょうか(笑)

 

これを量子力学的にいうと…。

オムツは、濡れている状態と濡れていない状態が
1:1で重なりあっている!という風に解釈できます。

 

つまり簡単に言うと、オムツを当ててしまうと
半分失禁してなくて半分失禁しているってこと。

 

そう、半分は失禁していないのです。

 

介護士が陥りやすい都合の良い思考です。

 

オムツ当てときゃいいだろ的な(爆)

 

このようにオムツを当てた時点で
シュレディンガーのオムツ思考が発生します。

オムツの中身を封印したのをいいことに
失禁してない状態を50%作ってるのです。

 

別に完全に失禁させてるわけじゃない!みたいな(怒)

 

量子力学的に言ったら、
半分は失禁しているにも関わらず。

てか、そこに失禁させるために
オムツを当てているにも関わらずです。

 

シュレディンガってます。

 

ましてや。

おしっこが出るタイミングなど
詳しく分かるわけじゃありません。
開けてみなきゃ分からないんですから。

かなりの確率で、オムツを当てた時点で
排尿のタイミングなんて見なくなります。

だから定時の交換になるんでしょうね。
出たであろう時間を狙っての交換になります。

どうせ出てもポリマーが吸収しますからね。

それでもしもオムツから漏れようもんなら
平気で大きなパットに替えちゃいますから。
「尿量多いから大きいパットに変更!」って。

 

もう完全に思考がシュレディンガっていますよね。

 

やばいですよ、まじで。

失禁うんぬんより尿漏れに考えがいっちゃってますから。
猫の命うんぬんを考えないシュレディンガーのごとく。

 

そういった思考の人には言ってやってください。

 

『シュレディンガってんじゃねーよ!!
 シュレディンガーもおまいも
 やってること虐待じゃねーか!』

ってね。

介護短歌

当て物を
当てた時点で
排泄の
支援ではなく
後始末かな

てかオムツを当てている時点で
すでに失禁している状態にある。

そもそもオムツはトイレじゃないんだから。


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