新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

『助けて…』


僕が洗面所で手を洗っているとき
肩をトントンとたたくおばあさんが。

「どうかしましたか」

「あ、いや…」

僕は単純にトイレかと思い
おばあさんと共にお部屋へ。
そしてトイレにお連れしたが
もじもじするばかり。どうやら
トイレじゃない様子である。

トイレ誘導を諦め、ベッドに座ってもらい
向き合って視線を合わせて聞いてみた。

「どうかしましたか」

「…」

おばあさんはうつむき、なかなか目を合わせてくれない。
向き合ったはいいが、むしろ距離を感じるのは僕だけ?

なかなか教科書どおりにはいかないものである。

しかたがないから、おばあさんの隣に腰をおろし
あえて何も聞かずに、二人並んで座ってみた。

するとどうだろう。しばらくしておばあさんは
僕の手を握ってきて、もじもじと話しかけてきた。

「オラ、何も分かんなくなって。困った…
どうしたらいいかもわからねぇ。助けて…」

彼女は震えるような声で言い、僕の手を離さない。

僕は彼女の手を両手で包むように握り返し、こう返事した。

「大丈夫ですよ、僕がそばにいますから」

介護短歌

利用者に
目線を合わせ
向き合うより
隣に座り
同じ世界を

認知症。今まで分かっていたことが
分からなくなっていく不安や恐怖は
僕たちには想像できないものでしょう。

目線を合わせるとはいえ、誰かも分からない人間が
目の前に現れたとき、お年寄りはどう感じるでしょうか。

教科書には「向き合って話すことが大切」と書いてありますが
一概にそうとは言えません。それは関係作りができてる段階の話で、
そういった態度は、時に威圧的な態度になりかねないのでは?

僕はまず隣に座りたい。

そしてお年寄りが見ている世界を一緒に見ていきたい。

向き合うより、そばにいてあげたいから。


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