新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

ストロークの連鎖反応


買い物に出掛けたときのこと。

混雑しているレジ。

僕は、ペットボトルとパンを買おうとしてる若者の後ろに並んだ。

その若者の前には、70台くらいのおばあさん。
そのカートにはいっぱいの商品入れている。

数人のお客さん→おばあさん→若者→僕という順番。

レジはホント混雑し、時間がかかっている。

僕の前にいる若者は、頭をかいたり、舌打ちしたり。
明らかに混雑しているレジにイライラしている様子。

なにもそんなあからさまに…。

僕はそんな若者の横柄な態度に
ちょっぴりイラっとしてしまった。

そんなこんなで、おばあさんの順番になったとき。
おばあさんは若者に対し、信じられない言葉を発する。

『急いでるんなら、お先にどうぞ』

若者はハトが豆鉄砲を喰らったような顔。
僕も同様にぽか~ん。まさにこんな感じ。

( ゚Д゚)( ゚Д゚) J´∀`し/<オサキニドウゾ

若者はバツが悪そうな顔をしながらも
「すいませんすいません」と頭を下げて
先に会計をさせてもらったのだった。

若者の態度にイラっとしてた僕までもが
恥ずかしくなるようなおばあさんの温かさ。

若者の会計後、精算中のおばあさんに話しかけた。

「ちょっと感動しました、素晴らしいですね」

おばあさんは照れながらも僕に言う。

『だってあの子、急いでたみたいだから…』

僕は周りを見て微笑み、おばあさんに言い返す。

「いや、それほど急いでたわけじゃないですよ。
向こうであなたのこと待ってるみたいですし…」

 

そうなんです。

急いでいたはずの若者は。

先にレジを済ませたはずなのに
おばあさんの会計を待っていて。

会計後のおばあさんに再度深々と頭を下げました。

そして。

おばあさん一人では持つのが大変であろう
たくさんの買い物を袋に詰める作業を手伝い、
おばあさんの荷物を持ってあげたのでした。

二人並んで帰っていく姿を見て、心が温かくなる僕。

世の中捨てたもんじゃないなぁって思うとともに

僕も、こういう温かさを普通に提供できる
存在になりたいなぁって思いましたとさ。


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