新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

ストローク論(2)


前回に引き続き【ストローク論】です。

前回の復習ですが、簡単に言うと

プラスのストロークとは相手を肯定する行為

マイナスのストロークは相手を否定する行為

です。

ストローク

 

 

 

ストローク・バンクって言葉があります。

 

 

 

 

 

ストローくん2

ストローくん・バイクじゃないですよ(笑)
そもそも乗り方間違ってるしぃwww
筋肉質だけにマッスル進みます…ってやかましいわw

 

…失礼しました。

 

ストロークはお金のように
貯蓄ができるそうです。

てか、受け取ったストロークは貯まっていき
与えたストロークは減っていくってことです。

 

例えるならば。

愛情をいっぱい受けた子供は
相手に優しい人間へと成長する。


プラスのストロークをたくさん与えられたために
貯蓄がたくさんあり、相手に与えることができる。

親から虐待を受けてきた子供は
やがて他人を傷つけるようになる。


マイナスのストロークを受け取り続けて
貯まったマイナスを爆発させることに。

てことです。(一概には言えませんが)

 

さて。

相手にプラスのストロークを与え続けていくと
それが空っぽになってしまうことがあります。

一般的にいう『燃え尽き症候群』ってやつです。

そうなってくると、もう頑張る気力がなくなったり
性格がひねくれてマイナスを吐き出すようになったり。

 

家庭でありがちですよね。
夫婦喧嘩が典型的な例です。

奥さんがキレて罵詈雑言が飛び交います。
旦那もつられて猫も食わない大ゲンカに。

 

でもあれって旦那も悪いんですよ。

家族のために家事・育児を頑張ってるというのに
旦那がプラスのストロークを送ってくれないから。

家事や育児だって立派な仕事なんですから。

 

「俺は仕事で誰も評価してくれねーよ!」
って思う方も中にはいると思いますが…

あなたはたとえ上司から評価されなくても
『給料』という形で評価を得ているのです。

でもね。

奥さんは『給料』をもらえない中
家事や育児を頑張っているんですよ。

家族のために子供のために。

 

評価してあげてください!
『ありがとう』を伝えてください!
でないとうまくいきませんって!!

 

僕が離婚したように(爆)

 

…脱線しましたね。

 

こういった現象は家庭や仕事以外にも
お世話になってるお年寄りにも発生します。

 

他者の言動に対して文句を言うお年寄り

自分より認知症の深い人を罵倒するお年寄り

です。

そういった方に対して皆さんは
どういった声かけをしてますか?

介護短歌

おせっかい
黙ってられない
お年寄り
努力を認め
ストレスチェックを

「まぁまぁ、分かってあげてくださいよ」

「そんなに怒らないでください」

「大目に見てあげてくださいって」

こんな声かけしてませんか?

文句言い出す【しっかりしてる人】のほうに
妥協を促しますよね。「理解してやって」と。

 

他者に暴言を吐く人って決まって頑張り屋さんが多いです。

・あまり職員に頼み事をしない
・すすんで手伝いをしてくれる
・曲がったことが大嫌い
・意外とほっておいても大丈夫
・それでいて眉間にシワが(笑)

なんとなく当てはまりませんか(笑)

 

でも。

そんな頑張り屋さんのストローク・バンクが
空っぽになってきていると仮定したら…。

自分は誰にも頼らず頑張っているというのに
その頑張りを理解し評価してくれる人がいない。

本当は誰かに頼ったり甘えたりもしたいのに
上手にそれができない。それなのに周りは…。

自分にだって痛みや不安があるのに
職員は他の利用者ばっかり面倒見ている。

 

そりゃグレたくもなるわな。

 

本当はプラスのストロークが欲しいのに
貯蓄がなくなったがために、上手に自分を
表現できなくなってるかもしれないのです。

 

眉間にシワがよっていたり
ピリピリしていたら危険信号。

その人は頑張りすぎてやしないか。
僕たちはその頑張りを評価しているか。

 

ちゃんと見てあげてください。
頑張っている部分を評価してください。
プラスのストロークを与えていってください。

 

他者とトラブルばっかのお年寄り。

その人を注意したくなるのも分かりますが
むしろその人に必要な支援があるはずです。

※次回が一応【ストローク論】最終回になります。


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