パッチ・アダムス
(1998年・アメリカ)
“ユーモアによる治療が重要”という持論で
医学界の常識を覆した医学生アダムスの
半生を描く、実話に基づいたストーリー。
自殺未遂の果て、精神科に入院したアダムス。
そこで医学の道に目覚めた彼は、医学部に入学し
ひややかな視線を向ける学部長や同僚を尻目に
規則に背いては患者をユーモアで楽しませるのだ。
パッチ・アダムスが映画内で言うセリフ。
『医者の仕事は”死”を遅らせる
ことじゃない。生を高めることだ。』
これはまさに介護の世界に通じるものではないか。
「死」は誰もが等しく迎える人生の最終章なのだ。
その「死」を本人と一緒に周りが恐れてはいけない。
その人にとって人生の最期を迎える時期だからこそ
幸福な「生」の時間を与えることが大切ではないか。
年を重ねてやがて死を迎えるお年寄り。
僕たち介護は、その死を敵対視するだけで、
本来の人としてのあり方を無視していないか。
「生きること」と「死なないこと」はまったく違う。
「死なない状態」より「生きている今」を見つめる。
この映画には、生と死の違いを考えさせられる場面と
介護についてのヒントがたくさんあるような気がします。
それだけに…
先日この世を去った主演の
ロビンウィリアム氏の訃報は本当に悲しい。
自分の死を決意した彼は何を思い、何を感じていたのでしょうか?
心よりご冥福をお祈りいたします。