新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017
上野

自分のパラダイム/専門図式への自覚はありますか?その2(さぁ上野さん、出番ですよ(^^)/ )


前回は、

「専門職にはそれぞれに、専門職が専門職であるその根本のところ/無意識レベルで、前提条件としての思考の枠組みや価値観があり、それを“パラダイム/専門図式”とよびます。そして、医療と介護の“パラダイム/専門図式”は、少し食い違いがあるかもしれませんよ。食い違いがあると、そもそも相談や議論が成り立ちません。」

というお話をしました。では、どうするか?の前に、もう一つ確認しておかないといけないことがあります。


生活支援の場のパラダイム/専門図式とは?
自然科学やそれに基づく専門的なサービスは、科学的であるためにパラダイムとして、「客観性」「再現性」「数値化」「合理性論理的」「要素的機械的な見方」といったことを尊重していることは間違いありません。ところが介護や生活支援のパラダイムは、「科学的であることが全てではない」ということも間違いなさそうです。
では、介護/生活支援のパラダイムとはどのようなものでしょう?どうもそれがあやふやなんですね。極端なことをいうと『何でもアリ』という世界です。何でもアリなんだけど、やっぱり芯を通す一本のスジはあるとも思います。介護のパラダイムは、医療のパラダイムよりも広大であやふやなものです。
そうなると介護スタッフさんは、強固なパラダイムを持っている医療職さんに「いや、そうじゃなくてこうでしょ!」と“医療流”を押し付けられそうになっても、明確な反論ができません。なにせその医療職さんの言っていることは“科学的には絶対的に正しい”ですからね。その結果、例えば甘いものが大好きなお爺さんが糖尿病を発症しているからとお饅頭やチョコレート菓子を一切禁止され、「食べたい、一口でも食べたい!」と嘆きながら最期の時まで迎えてしまう、といったことが起こります。

上野上野さん@福井の介護おやじさんのまとめの一例
自立:他立:成長:依存ということについて全体として捉えると同時に
この図一枚からでも色んな考察が広がりますね

 ですから、一時も早く介護のパラダイムを確立しなければいけません。いや、本当はそれだけではなく、医療も「治療のみ」の枠組みから、『生活支援の場における医療のあり方』について、新しいパラダイムを組みなおさなければいけない、と思っています。従来パラダイム/価値観や思考枠を持っている医療職さんの中には、例えば生活支援の場で従事している医療職スタッフさんのことを「同じ医療としてはレベルが低い」と見下した見方をする人もいます。本当は違いますね、医療機関における医療職さんのパラダイムと、生活支援の場における医療職さんのパラダイムに食い違いが生じてきている、ということです。

 でもそれは多分、『国や学会』が整理し作ってくれるのを待っていても、無駄です。新しいパラダイムの構築/「パラダイムシフト」は『現場』から起こる、ということがすべての分野においてこれまでの歴史上の現実です。

 なんだか壮大なお話しのように聞こえてきているかもしれませんが、私にはそういうことに取り組んでいる知り合いさんが、いっぱいこといます。
「介護独自の専門性」ということを一生懸命考えている方、医療機関とは異なる施設での看護のあり方を一生懸命考えている方、福祉用具のこれからのあり方について一生懸命に考えている方、従来の保険サービスとは異なる地域支援のあり方を一生懸命に考えている方、そんなフェイスブック上の多くのお友達の皆さんですね。なにせ未確立ですから明確な言葉でお互いの意思が確認し合えきれるわけではないのですが、少しでもコミュニケーションをとらせてもらうと「あ!この人はおんなじ“匂い”がする!」って分かりますね、職種に関係なく(^^; そして、そういう方々がいつの間にかみんなお互いに「FBお友達」になってたりします。これを「ネット類友現象」と呼びますw

 でもまぁ、現場で従事する専門職スタッフ間にパラダイムの食い違いがあるのは現実ですから、現場でどうするか?それをようやく次回にまとめてみます。


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