燕弥彦西蒲食支援ネットワークの高井です。
8月19日から21日の3日間、2021年の日本摂食嚥下リハビリテーション学会はハイブリッド形式で名古屋での開催でした。新潟のわたしはオンラインで参加しました。
トピックのひとつに「炭酸感を損なわずに炭酸飲料にトロミをつける方法」の紹介がありました。高齢者でも炭酸飲料の好きな方は比較的多いですし、炭酸の刺激が嚥下運動によい影響をもたらすという報告もありました。しかし、通常のトロミのつけ方ですと、どうしても撹拌中に炭酸が抜けてしまい、気の抜けたコーラやビールになってしまいます。
そこで、YouTubeに今回学会で紹介された炭酸感を損なわずにトロミをつける方法がアップされています。2分弱の短い動画ですので、下記リンクから是非ご覧ください。
「炭酸飲料へのとろみのつけ方/How to thicken soda drinks」
そして実際にわたしも作って飲んでみました!
増粘剤の状態がわかりやすいように無色透明の炭酸飲料をチョイス。
そこに規定量の増粘剤を入れます。
増粘剤を入れた瞬間から泡立ちますので、素早くリキャップし、ペットボトルを1分間よく振ります。
増粘剤は完全に溶けませんでしたので、飲み口付近で増粘剤が固まらないよう、ペットボトルを横にして、一晩冷蔵庫で寝かせました。
次の日、普通の炭酸飲料のようにキャップを外すときにはプシュっと音がします。トロミのついた飲料のなかにしっかりと炭酸の泡が見えます。
実際に飲んでみた印象を列挙します。
・炭酸感と爽快感はしっかりと残っています。
・炭酸感と爽快感があることでトロミ特有の感触は薄まっていますが、トロミはついているという不思議な飲み口です。トロミの苦手な人もこれなら飲んでくれるかもしれません。
・増粘剤をペットボトルに入れて振るだけなので増粘剤のダマは残りますが、一晩寝かすことである程度溶けていました。
炭酸による刺激が嚥下反射を向上させるとの報告もありますので、嚥下のリハビリにもおすすめの方法です!