新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

サルコペニアと廃用症候群の違い


燕弥彦西蒲食支援ネットワークの高井です。

本日のテーマはサルコペニアと廃用症候群の違いです。

まずは言葉のおさらい。

サルコペニア:加齢や疾患により生じる骨格筋量と骨格筋力の低下。歩行に杖や手すりが必要になるなどの身体機能の低下。

廃用症候群:過度の安静により、活動性が低下したことによる身体に生じた様々な状態。

下の表はサルコペニアと廃用症候群の違いを簡単にまとめたものです。

無題

サルコペニアは組織の変化があり、速筋の萎縮が優位に進行し、廃用症候群では組織の変化は少なく、遅筋が優位に萎縮します。速筋とはダッシュやジャンプなど瞬発力や力を使うときに働く筋肉です。一方の遅筋とは瞬発的な力はありませんが、持久力を必要とするときに働きます。競技で言うと速筋が短距離走、遅筋は長距離走でしょうか。

サルコペニアから廃用症候群に至るひとつの例えとして。

食欲の低下・口腔機能の低下→体重減少・低栄養→骨格筋量・筋力の低下→転倒による骨折→長期安静→廃用症候群

という経過もあるかもしれません。廃用症候群を発症すると、誤嚥性肺炎・心機能低下・血栓塞栓症・褥瘡・うつ状態・せん妄・見当識障害など様々な症状を発症します。同様に口腔ケアや嚥下リハを行わない長期間の禁飲食はくちやのどの廃用が進行します。

 


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燕弥彦西蒲食支援ネットワーク

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