新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

飲み込めずにのどに溜まる(今回はやや専門的な内容)


燕弥彦西蒲食支援ネットワークの高井です.

本日は嚥下機能が低下した方の実際の嚥下内視鏡検査映像のスクリーンショットをお見せします.

こちらの患者さんの主訴は「食事中の喉の残留感とむせ」です.

・70代の男性で脳梗塞の後遺症により車いす移動を行ってます

・認知機能の低下はなく指示理解は良好です

・喀出力(のどに溜まった痰などを吐き出す力)と発声は減弱してます

施設では全粥・軟菜を提供しており,検査でも同じ食形態を用いました.

全粥を摂取した直後の映像がこちらです

咽頭残留a

白く見えるのもは喉に残留している全粥,緑色の矢印は喉頭蓋と呼ばれる気道の入口の蓋,この喉頭蓋のすぐ裏側に声門という空気の通り道の入口があります.

この状態を脱するには

1.残留物を吸引する

2.残留物を喀出する(エヘンと自分で排出)

3.追加嚥下・交互嚥下で対応

「1」食事中に何度も吸引することは現実的な対応ではありません.

「2」発声・喀出力が低下しているため喀出は困難,また頻回なむせでの疲労も顕著.

「3」この状態から何度か空嚥下を行ってもらいましたが,追加嚥下での処理はできませんでした.しかし,ゼリーの交互嚥下で残留した全粥が食道に送り込まれたことを確認.

ご自身でもゼリーによる交互嚥下で喉の違和感の消失を自覚できたとのこと.

一口量を決めて,喉の違和感や残留感を感じたらゼリーを一口食べてもらうという対応をしました.

 

この方は喉の違和感を伝えることができましたが,そうではない人はどうなるでしょう.

それに気が付かず喉に食べ物が停滞したまま,次々に口に運んだら窒息事故にもなりかねません.

また,この方はゼリーによる交互嚥下で残留物を処理できましたが,すべての方がそうとは限りませんので,やはり嚥下機能の低下した人にはしっかりと機能評価した上での対応が重要です.


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燕弥彦西蒲食支援ネットワーク

『燕弥彦西蒲食支援ネットワーク』とは、燕市、弥彦村、西蒲区の医療・介護・行政の多職種で地域の食支援体制の構築を目指す勉強会グループです! ホームページはこちらです.  

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