環境が大切だという話です。
社会心理学者のレビンは行動力学の法則をB=f(P・E)と表しました。B=Behavior(行動)、P=Personality(性格)、E=Environment(環境)には相関関係があり、人の行動(B)は、自分の性格(P)、取り巻く環境(E)によって決まるということです。
作業療法でもPEOモデル(P:人、E:環境、O:作業)という考えがあるように、人の健康のためにも、環境を評価したり介入したりする視点はとても大切だと言われています。
ところで「環境」というと何をイメージするでしょうか?
環境と言うと部屋が広いとか、道具が揃っているとか、駅が近いとか物理的な環境をイメージしやすいですが、人的な環境もありますね。例えば、仕事に協力的な人がいるとか、人員が充実しているとか。逆に、悪いことだと、いつも不機嫌な上司がいるとか、職場に意地悪な人がいるとか・・・(笑)。あと、人がもっている価値観とかも環境に影響しますね。
人的環境を考えると、部下にとって、上司の存在は「環境」になりますね。子どもにとって親は環境です。生徒にとって教師は環境です。利用者様にとって職員は環境、ということになります。
サンクス道ではリーダーが積極的にサンクスカードを投かんすることが大切だと以前にブログで書きましたサンクス道に学ぶ“リーダーの心得”
そうすることで、部下の環境が変わります。感謝を大切にする価値観をもち、それを言葉で積極的に表現してくれる上司のもとで働く、という環境になります。従って、行動力学の法則であった「環境」に変化がでるので、おのずと部下のモチベーションがあがったり、新しいことに積極的に取り組もうとしたり、様々な行動に変化がでてきます(もちろん、人の行動がかわったり、モチベーションがあがったりするのはそれだけではないですが)
私は毎日、盆栽に水やりをしています(もうおじいちゃんです笑)。盆栽も日あたり、水やりの量、風通し、鉢の大きさ、土の性質、肥料など様々な環境の影響を受けて、その生育が変化していきます。おなじ種類の種や苗木でも、環境によっては年を重ねる毎に幹が力強く太くなったり、逆に病気になったりする場合もあります。
人も盆栽も環境が大切ですね・・・
部下にとって、子どもにとって、利用者様にとって良い環境を創るためには、まずはその環境を創っている、その環境の一部でもある「自分自身」が変わらないとですね。そして環境が変われば、みんなの行動も変わってくるのかもしれません。
「教師は何を教えるかより、どのような存在として教壇に立つか、その人間性が重要である」 恩師の言葉
いきなり立派な人間にはなれませんが、一緒に働く仲間や、家族への感謝を忘れず、温かい環境を創れる人間になりたいものです。
介護老人保健施設サンクス米山
サンクス道 師範
作業療法士 小山智彦
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