新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017
サンクスカード ホウレンソウ

たくさんの「恵み」を受けている


介護施設で働いていると、多くのご高齢の方々とお話をする機会があります。その中でも人生において感謝の心を極めたといっても過言ではない、ある3人の方のお話です。

1人目は90歳代男性のAさん。生活はほとんど寝たきりのAさんでしたが、リハビリにいくといつも笑顔で私を迎えてくれました。ある日、Aさんのところにリハビリに行くと「いや~小山君。私は本当に幸せなんだよ。こんな風に職員さんが会いにきてくれて。有り難い限りだ。いつも本当にありがとう」と笑顔で穏やかに語ってくれました。大したことをしてあげれていない私に、心を込めてありがとうと言って下さったAさん。90歳を超え、寝たきりの生活になっても、人と関わり会えることに幸せを感じ、感謝している、大変印象に残ったAさんの言葉でした。

2人目は80歳代男性のBさん。Bさんは非常に学識の高い方だったのですが、日々の感謝の思いをこのように語ってくれました「小山君、私はね、外を歩いてる時いつもありがとうって手を合わせるんだよ。太陽、木々や草花、広大な海をみて、あ~自然に生かされているんだなあって感謝の気持ちになるんだよ」と・・・。生きているではなく、生かされている・・。無知な私にたくさんのことを教えて下さり、時には叱ったりして下さる、本当に温かい方でした。

3人目は90歳代女性のCさん。Cさんは朝昼晩と食事を食べる前に必ず「有難うございます」と手を合わせた後、ゆっくり味わいながら召し上がっていました。Cさんは「昔は着る服もないくらい貧乏だった。今はこうして沢山の職員さんに支えられながら、毎日おいしいご飯が食べれることが本当に有り難いし、幸せなのです」と感謝の思いを語っていました。その優しい笑顔と穏やかな語り方で、本当にしみじみと幸せと感謝を感じているようでした。

3人の方に共通しているのが、ご高齢であることと、本当に心から感謝しているというのが伝わってくるということでした年輪を重ね、様々な思いや経験をされてきたからこそ、ごく当たり前のようなことにも深く感謝できるのではないでしょうか。日々の当たり前のことにも、ちゃんと心から感謝できる、そんな豊かな心をもった人になりたいものです。

ふだん『当たり前』だと思っていることは、実は『恵み』である 文学者 鈴木秀子

学びと気づきを与えて下さる、ご利用者様への感謝を忘れないこと・・・

そして、私たちは沢山の『恵み』を受けていると感じながら、仕事を通して自分自身も成長し、幸せを感じる心を育んでいきたいものです。

介護老人保健施設サンクス米山
サンクス道 師範
作業療法士 小山智彦

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