新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

その不適切ケアに愛はあるのか?


 

昨年度から

介護現場向け研修として

事前アンケートをもとにした不適切ケア&虐待防止研修を行っています。

 

基本的な知識を確認して

あとはアンケート結果の解釈をグループでやるんですが、

これがとっても面白いです。

現場のみなさんの様々な思いがすごく伝わってきます。

 

当たり前ですが、不適切ケアをゼロにすることは出来ません。

人間が一人ひとり違う感性をもっている以上

それは仕方がないことだと思います。

それでもできれば減らしていきたい。

 

みんなでそんなことを考えるこの研修なんですが

現場の皆さんから語られる様々なエピソードを聞いていると、

ときどき「その気持ち分かります!」と強く共感し心を動かされることがあります。

不適切ケアだとわかっているんだけれども、それでもなぜなくせないのか。

 

私はこのような心を動かされるエピソードに

「愛のある不適切ケア(仮)」と名前を付けました。

例えば…

 

「ショートの斉藤さんは本当はおしっこ出る感覚があってトイレに行きたいんだけども、

家族の意向でオムツに排尿することになっているんですけどね」

「その人がショートステイに来ると、トイレに行きたいって何回も訴えがあるんです」

「そういう訴えがあったときに私たち職員は、

『ごめんねーおうちの人が困るからオムツの中におしっこしてくだ

さいね』

と言うんですよ。こっちもつらくて切ないんですが、どうしたらいいんでしょうかね?」

 

という話とか

あとは

 

「川口さんは自分で着替えできる人なんです」

「私たち職員は、それをわかっているんだけれども、

こちらの都合でつい手を出してしまうんですよ」

「そうしないと全員の入浴が終わらないんです」

「次のシフトの職員さんに迷惑がかかってしまうんです」

「ごめんね~ごめんね~といいながら手伝っちゃうんですよね~」

 

こういうこと一つひとつに罪悪感を感じながら仕事をしているひともいれば

まったく何も感じないで仕事しているひともいます。

上司には、こういうところに気付いてねぎらいのことばをかけてあげてほしい!

または、家族に

「本人がトイレに行きたいというときは、トイレ誘導しますよ」

と言ってほしい!

思いは目に見えないので、これがなかなか難しいところです。

 

こんなに感性のちがう人々がチームでやっていかなきゃいけないのが

介護の現場なんですよね。

どっちかといえば、まずは

「愛のない不適切ケア」を何とか減らしていきたいな、

と思います。

無言で介助、とか無表情で介助、とか。

 

 

 

 

 

 


About the author

斎藤 洋

介護職員→介護支援専門員→介護教員→ピーエムシー

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