「元気な頃は？」

利用者さんが要介護認定を受ける前は

どんな生活をしてきたか？ぜひ考えて

ほしいです。

スタッフさんはあれこれやってあげなきゃ

いけないと言われますがそんなお手伝いを

雇って生活をしてきた人なんて稀だと

思うのです。自分たちの事は自分たちで

やってきているのだと思います。

そして今もそれなりに頑張っています。

研修や現場でもよく話しますがいわゆる

皆で楽しくゲームをするシーンでも、

目的はケアプラン、本人の課題をクリアする

のが大前提にあるはずなのに、元気な方から

ちょっと厳しいやろという方まで半強制に

近い「時間だから」でスタートするあの

やり方には毎回違和感しか感じません。

確かにそれなりに身体も動かされますし、

笑いします。ただその中身は何年も前から

変わらず、利用者が個々に持つ課題のためと

いうよりは「何かやらないと」「退屈そう」

こう言った理由を言われるわけです。

だから安易にレクに走るのはやはり違うの

だと思います。せめて評価と成果は本人や

家族、ケアマネらに分かるように示せない

といけないはずです。

楽しかったらいい！みたいな乱暴な持論を

言うならプランや計画書にそのまま書いて

行政にチェックしてもらえばよいのです。

多分突っ返されて返金になりますが。。。

利用者さんが元気な頃、今の私たちの頃、

どんな事をされていたのでしょう？

仕事や友人との飲み会や集まる場で何を

していたのでしょう？

旅行や何かに出掛けた時、どんな楽しみを

イメージしていたのでしょう？

一概に決めつけはしませんが、

本当の楽しみ=毎日のレク

ではなかったのだと思います。私も普段は

しませんし、親にだって勧めたことは

ありません。

ただ要介護認定を受けて、友人と会えない、

行けなくなる、外に出れなくなる、社会から

閉ざされていく中で一つの選択肢として

デイサービスに来る方もいます。

そこで初めてやったことのない、事前に

聞かれるわけでもない、効果等を説明される

わけでもない事を「今日は◯◯です」と

時間だからと言われてやるのってちょっと

強引だと感じます。

スタッフの中には

「説明してもわからない」

「人がいないから仕方ない」

だから説明しない、聞かないでやる？

完全に見下しているわけです。

そうしてる最中に、

「利用者さんに楽しんでほしい」

「退屈させない利用者のため」

なんていう「利用者のため」という理由で

自分たちの業務に合わすわけですから本当に

何にも考えない、聞かない、調べようとは

しないのです。

「こんなもんでいいよね？」

「人少ないから仕方ないよね？」

「皆が出来ないと不公平だから！」

と沢山言い訳はされますが、

そういう事を利用者に求めるならば

自分たちの業務も

「どのスタッフも同じレベルでする」

「パートだ社員だなんて言い訳しない」

「人が少ないなりに内容くらい考える」

くらいはやって初めて利用者さんと対等だと

いうことです。

少なくとも立場を理由に利用者に提供する

サービスに差をつけない事が公平です。

地位や給与ベースが上がるということは

少なくとも「質をあげる」ことですから。

利用者さんが元気な頃、どんな生活をされて

ましたか？という初歩的なアセスメントを

しっかりやってからサービス内容を考えて、

きちんとやる前に説明くらいはしてから

提供してほしいものだと思います。

ちなみに私はレクリエーションを否定してる

わけではありません。きちんと考えてされて

いる方も知ってます。知っているからこそ

比較したときの差に愕然とするのです。