ある事業所でのこと。
朝から不機嫌な利用者さん。
眉間にシワを寄せて喋らずだけど動く。
時折力強く手を握って、、、
薬の加減なのか朝から何かあったのかは
予想は出来るけどなかなか原因は掴めない。
お昼ごはんになるも席にはなかなか来て
くれずに仕方なくご飯をこちらが持ちながら
すすめてみる。
食べていくうちに本人の認識によって食べ方、
つまり口の動かし方に違いが見えた。
あるものを食べる時はしっかり、あるものは
そんなに口を開けない。
この地点で症状から「色」にヒントがあると
聞きました。
なるほど~と見ながら。それならと白米に
ワカメを味付けにのせて運んでみた。
しっかりと食べてくれる。しかししばらく
したらやはり少なくなる。
そこで鮪をのせてみたら自らスプーンで口に
運んでくれてました。
食事が終わりしばらくして表情を見たら
眉間のシワはなくなり「ゆったり」したお顔。
ニコニコな状態になっている。
きっと、理由は明確でないが朝から食事を
食べれてなくお腹がすいていたんだなと。
自分たちなら「お腹がすいたら機嫌悪い」
なんて言えるけど利用者さんは言えない。
だから日常のかかわりの中で学ばなきゃ
いけないのですね。
どんな教科書よりも学びになる「かかわり」
知識と技術を駆使して考えて実践をする
現場にかなう教科書はないのだと最近の
現場体験であらためて考えてしまいます。
だから学びの機会を持たない、持てないのは
かなり怖い環境なのだと思います。
考えるという事をしなくなるのです。
目の前の人から学ぶことは沢山あります。
新しい情報を取り込むことや色々と学びを
深めることはとても大切だけどやはりそれは
実際に使って試して試行錯誤しないと意味が
あまりないように思います。
広く浅くもわるくはないのだけど、
1つの学びを「じっくりと」噛みしめて、
そして試してみて考えてほしいと思います。