新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

「じっくりと」


ある事業所でのこと。

朝から不機嫌な利用者さん。

眉間にシワを寄せて喋らずだけど動く。

時折力強く手を握って、、、

薬の加減なのか朝から何かあったのかは

予想は出来るけどなかなか原因は掴めない。

お昼ごはんになるも席にはなかなか来て

くれずに仕方なくご飯をこちらが持ちながら

すすめてみる。

食べていくうちに本人の認識によって食べ方、

つまり口の動かし方に違いが見えた。

あるものを食べる時はしっかり、あるものは

そんなに口を開けない。

この地点で症状から「色」にヒントがあると

聞きました。

なるほど~と見ながら。それならと白米に

ワカメを味付けにのせて運んでみた。

しっかりと食べてくれる。しかししばらく

したらやはり少なくなる。

そこで鮪をのせてみたら自らスプーンで口に

運んでくれてました。

食事が終わりしばらくして表情を見たら

眉間のシワはなくなり「ゆったり」したお顔。

ニコニコな状態になっている。

きっと、理由は明確でないが朝から食事を

食べれてなくお腹がすいていたんだなと。

自分たちなら「お腹がすいたら機嫌悪い」

なんて言えるけど利用者さんは言えない。

だから日常のかかわりの中で学ばなきゃ

いけないのですね。

どんな教科書よりも学びになる「かかわり」

知識と技術を駆使して考えて実践をする

現場にかなう教科書はないのだと最近の

現場体験であらためて考えてしまいます。

だから学びの機会を持たない、持てないのは

かなり怖い環境なのだと思います。

考えるという事をしなくなるのです。

目の前の人から学ぶことは沢山あります。

新しい情報を取り込むことや色々と学びを

深めることはとても大切だけどやはりそれは

実際に使って試して試行錯誤しないと意味が

あまりないように思います。

広く浅くもわるくはないのだけど、

1つの学びを「じっくりと」噛みしめて、

そして試してみて考えてほしいと思います。

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