新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

おやつ


「おやつ」

15時前になるとそろそろおやつの準備を

しなきゃ、、、とレクリエーションを

していても15時前には終わる。

準備して配って15時に皆で食べる。

少ししたら食べて一息ついた方から声が

かかり何故かトイレ誘導ラッシュとなる。

「おやつ介助に人が足りません」

と聞くことがあります。他のユニットから

応援を借りたり、時間をずらしたり。

これはこれで悪くはないのだけど長くは

もたないのだろう。

研修でよく話しますが、

「なぜ15時におやつを出すの?」

この質問に明確な返答はなかなかない。

あえていうなら入社して現場にいったら

15時におやつを出すように」

と教えられたから出しているのかなと。

◯◯さんが15時に食べたいというから!

という理由では出してないのです。

「なぜ15時におやつを出すの?」

この問いに明確な返答が出しにくいのは

15時に出さなきゃいけない理由はないから

ですね。

つまりおやつなんて朝でも食後でも夕方

でも何時でも良いのです。

これまでの日常生活でずっと15時におやつを

食べてきているならまだしもそこまでの

方はまずいません。

借りに食べるとしても時間にはズレが生じる

ことはあるでしょう。

また認知症がある方が1445分くらいに

「お腹が空いたから何かほしい」

と言われたらスタッフはこんな風に言います。

「あと15分したらおやつだから待っててね」

違う方がおやつを食べたのに1530分頃に

「お腹が空いたから何か下さい」

と言われたらスタッフはこんな風に言います。

「◯◯さん、さっきおやつ食べてたよ」

「1人1つだから我慢してください」

そもそも、

あと15分きちんと待てるなら施設に来ません。

それなら、

「今日は18時に帰るから冷蔵庫にあるご飯を

チンして食べててね」

で済むはずですね。

それが出来なくなってしまったから施設に

きているのです。でなきゃ施設になんて

行きたくないのだから来ません。

またさっき食べたよ、とか1人1つずつとか

言うのも、それが説明して思い出せるなら

やっぱり施設には来なくても大丈夫なわけ

です。記憶が欠落してしまうから思い出せ

なくなる事をスタッフは学ぶべきですね。

あの人いつも◯◯な話を繰り返すんです。

夕方になるとご飯作りに帰らないとと

決まった時間になると言うのです。

こうして日常的には認知症だからとか

認知症の人だからと言ってるのに、

おやつの時は、

「あと15分だから待ってね」

「さっき食べたの忘れたの?」

と認知症ではない人として当たり前のように

言ってるのです。

こうしてみていると、

自分の都合で認知症の人、そうでない人と

判断しているように感じます。

そもそもおやつは食べたい時に食べるもの。

つまり人それぞれタイミングがあります。

こういった基本的な考え方はガッツリ施設

なのに、様々なケアに関する取り組みの時は

その人に合わせたとか

その人のタイミングでとか

その人が望むときに、、、

のように食事であれ、入浴であれ、排泄で

あれ個を大切にしなきゃと掲げますね。

これを見ていても施設やスタッフ重視の

やり方なんだと感じてしまいます。

確かにある程度の事情はあり時間に制限が

あったりするのはよく分かります。

しかし「人としてみる」というのであれば

こういった日常的な事から見直しをして

ほしいと思います。

日常の業務の中にはこういった気づかれない

ケースが多々あるということです。

ちょっとだけ振り返ってくださいね。


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