新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

言いなり


「言いなり」

利用者の家族からこんな風に言われる。

「中途半端に元気になっても困るので

歩かしたりせず寝かせてください」

これをスタッフが申し送り業務が始まる。

ところが利用者は意外に普通に色々できて

いるからそんなに現場は手をやかないのに

何故か本人が動き出したら制止する。

そして何かする度に、

「横になりませんか?」

「少し休みませんか?」

と何とか寝かそうと必死になる。

こんな日常が続いてどんどん本人の体力は

落ちていき2か月も立つと支えがないと

歩けなくなる。

スタッフはここぞとばかりにベッドへ誘導

するのが当たり前になり家族の希望どおり

きちんと出来ていると勘違いする。

あるスタッフがさすがに見かねて、

「さすがにここまで悪くしてほっとけない。

家族に説明して寝かせっぱなしは良くないと

話してみよう」

ようやく人の心をもつ言葉が出てきたと

思ったら違うスタッフがこんなことを言う。

「寝かせててというのだから余計な事を

しないで」 と。

理由は家族が言ったからなんですね。

違う利用者の家族はこんな事を言います。

「とにかくこれ以上悪くならないように

しっかり歩く訓練をしてほしい」

これに対して先のスタッフはどうするのかと

見ていたら当然のように言うのです。

「スタッフ少なく、そんな個別に訓練を

してと言われても無理ですよ」

「そういうのは訪問リハビリとかで」

そこにはあれだけ「家族の希望なんで」と

家族の責任にして言う通りにしていた

スタッフに対して呆れる光景があります。

家族や本人の希望なんてのは建て前であり

本心はサボりたいか楽をしたいかケアすら

出来ないか?なのです。

ちなみに本人が寝たいというんで、、、と

本人が言うからとすぐベッドに誘導する

スタッフ。注意をしても「本人希望だから」

と上手に屁理屈を言う。

で、

本人が夕方になって「もう帰りたい」と

いうと「まだ時間じゃないから」

「運転手いないから」「おとなしく座って」

と言っています。

本人が言うのだからそうしてあげたら?と

突っ込むと「そんな権限はありません」と

白々しく言う。

結局、本人が言うからではなく、スタッフが

ただ単に面倒くさいだけ。

本人希望というなら後者の本人の思いの方が

深刻だと思うのです。

都合の悪いときは他人のせいにして言いなり。

皆が知ってるのも知らずにそんな事をする

のは。自分が何にも出来ないと自爆する

ようなものです。

何でも言いなり、人のせいにして手を抜くの

ではなく、違うときは違うときちんと説明

くらい出来るようになって下さい。

知識や技術はそのために学ぶのです。

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