新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

矛盾


「矛盾」

世間では認知症に関する取り組みが色々と

実施されるようになり当事者の方々の話も

聞けるようになった。

地域をあげて認知症になっても安心して

暮らせるようにとイベントや啓発活動も

沢山行われている。

そしてそんな場所に沢山の介護に関わる

方々が参加しており認知症への理解は

深まっているのだなあと思う。

一方では認知症になり利用される施設等は

どうだろうか?

以前にも書いたのですが施設においては

様々な条件付きの中で過ごす事が当たり前。

お金は持参したらダメ。

何かあったら大変だから

勝手にあちこち行くのもダメ。

転倒されたら困るから

お茶は飲みたい時に言わなきゃダメ。

お茶入れは私達スタッフの仕事だから?

やけどされたら困るから

施設が決めたレク等を問答無用で勧められる

何もさせないでいたら怒られるから

何でも良いから身体動かしてもらわないと

施設が決めた事以外、勝手にやらないで!

あげればキリがないのですが、日常的に

職場、現場で書いたような事をしているのに

認知症になっても地域で暮らす等のような場で

スタッフらが色々と言っているのを聞いても

響かないんです、、、

自分が普段から思っていたことをある認知症の

母をみている家族さんから話の中で言われて

正直、申し訳ない気持ちで一杯になった。

様々なイベントから新しい視野が拡がり、

人がつながり、介護を提供する側は変化

していくことは良い事だと思う。

しかし提供側だけが満足しているのが多い

ようにも感じます。

その変化と満足をなぜ目の前の現状に提供、

実践せずに「自分とこでは無理ですから」と

あっさり諦めてしまうのだろう。

経営者と雇われの関係上、言えない事は

誰にでも存在して、言いにくい環境だって

多い事は私の仕事から見ていてもよくわかり

ます。しかし何も言わず日常的に現場で

認知症の人、そうでない人とも、施設を使う

人に対して、あれこれダメダメと言っていて

地域で暮らすなんて事が実現するのだろうか?

多少なりと専門知識、技術などを持っている

スタッフ、施設が現場では真逆のサービスを

おこなっている以上、施設から出ることすら

出来ない訳です。

リスクを無くす事は

必要なのかも知れないけど

地域で暮らす事には私たちでさえ

リスクを抱えているのが現実。

だったら地域で暮らしていくためのリスク

くらいは施設の中で理解してもらいながらの

ケア、サービスの方法を少なくとも考えて

実践していかないといけないのだと思います。

ようやく様々な方の尽力によって認知症の

方々が表舞台へ出ても称賛されるように

なった。

次はそんな活動に参加している、話を聞いて

感動、感激、共感した専門職の方々が、

各々の職場のサービスを使ってくれている

目の前の利用者さんらの表舞台である地域、

施設内で安心して過ごせるように実践して

いかなきゃいけないのだと思います。

イベントに使うパワーのほんの一部でいいから

目の前の利用者さんの本来の思いを達成する

ために使ってほしいなあと願いたいです。

目の前の利用者さんもその家族様などは

イベントではなく毎日の出来事が全てだから。

学んだ事、知った事、共感した事、感動した事

ぜひ目の前の現場で実践してみて下さい。

そんな家族様の思いと言葉を大切にしたいです

利用される方々がよかったと思えるように。

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