新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

求めるもの


特養のユニット。

ことある事にスタッフを
呼びつける方がいる。

スタッフに聞いたらこう言われた。

「あの人はとにかくスタッフへ依存度が
高いから、なかなか大変なんです。
人も限られているし」

確かに人的な部分は仕方なく、
理由も別に問題はないように思う。

しかしこのまま行けば、当然、

つけるときには、つけるけど、
時間帯によっては厳しいよね。

と、だから仕方ないんだ、と肯定する。

そして毎日がこの、

何とも言えない中途半端な気持ちと対応

のまま、終わってしまうのかもと思う。

そもそも、
何でスタッフに依存するのが強いの?
と聞いてみたら返ってくる答えは、

「来たときからです」
「最初はまだマシだったけど気がつけば…」

とかいわれてしまう。

やっぱり考えてほしい。

だいたい、
症状が出ていきなり依存度が高い!
というのは少ないと思うのです。

依存度が高くなるまでには
色々な事があり今に至るのだと。
そして、その過程の中には
きっと利用者さんの様々な「求めるもの」が
存在していて、結果的にはそれが
ほぼ気づいてもらえないままに、
毎日が過ぎていったのだろうと。

スタッフでさえ、
何回か自身の意見や思いを一生懸命に
上司や同僚に伝えたとして、
それが、ほぼ否定的な返しをされたり
聞いただけで、それからを話して
くれないとしたら、きっと、

「もういいや…」

と言う事を放棄して
あきらめてしまうと思う。

利用者さんが1日の中で何度となく
発信した「求めるもの」を
関わりがソコソコあるならまだしも、
関わりもなく、聞こうともせず、
もしかしたら、
そんな事を考えてるわけがないと
決めつけてしまったとしたら、結果は
悲惨な状況になるのだと思います。

しかし、怖いのは
その利用者さんの悲惨な状況にすら
気づかすに、それを
「認知症がすすんだね」
とか、
「もう歳だから仕方ないよね」
とか、病気を盾にして、
関わりを放棄するような現実が
まだまだ多い事だと思うのです。

そう考えると、
「求めるもの」に耳を傾け、
利用者さんを知ろうと学び、
考えて、実践していけば、
その利用者さんの思いに気づけるかも
知れません。

そして、そこに気づける事が少しでも
出来たなら、
利用者さんのスタッフ依存度は
少し減るかも知れません。

だって、、、

知ってくれる人がいる!
という安心感があれば、
常にそばにいなくても、
スタッフさんは、
「聞いてくれる。わかってくれてる!」と
自分自身で納得する事が出来ると思うから。

そう考えてます。

放浪後の一言:職員は信用されているんだから裏切ったらダメ


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