新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

アットホームな・・・


介護の現場からよく聞く言葉の中の一つ。

「アットホーム」

人はそれぞれにイメージをするものです。

確かに聞こえはいいこの名称も捉え方を
間違えたらとんでもないケアを提供する事に
なりかねません。

グループホームやユニット型特養、小規模の
デイ、小規模多機能なんかではこれが
「施設の売り」になっているところもあります。

アットホームのイメージとしたら

・利用者、スタッフが仲がいい
・信頼関係が出来ている
・丁寧なケア
・皆が一緒に
・ご自宅みたいな

と他にもありますが。

これらをマトモに捉えてしている施設の中には

仲がいい=馴れ合い口調
信頼関係=長年の付き合い、個別に仲がいい
丁寧なケア=過剰な介護、ケア
皆が一緒に=個別対応ができないからまとめる
ご自宅みたいな=緊張感がない、だらける

これがいいんです!というとこが多い気がするのです。

要するに、スタッフ側からしたら緊張感なく
考える事も少なく、業務をこなせば良いとなり

「今日も事故がなくて良かった~」

みたいな達成感くらいで1日が終わります。

「○○さんと今日はよく話が出来たなあ」
「一緒に○○したらいい表情してたなあ」

みたいな達成感では終わらないのですね。

だから毎日、事故がなくて良かった程度の
達成感だとバーンアウトしてしまい辞めていく
結果になる事もあります。

そもそも「アットホームな…」もメリハリが
あればこそです。施設の場合は決まった範囲の
中での生活になるため、空間を分けていかない
と何でもかんでも、

「うちの良さはアットホームなところです」

みたいに訳の分からないフレーズを使い、
ケアの本質が見えなかったりします。

施設の中でも、ゆっくり気が抜ける場所、
少し緊張感が必要な場所くらいはなければ
ただでさえ、狭い空間で変化に乏しいのです。
だからそんなケアや考え方を含め、

「アットホームさと必要なケアを提供する場」

いわゆる、ONとOFFのある環境ですね。

そうでないとうまくいかないと思います。

アットホームさは、その方の心の中にあれば
良いのではないかなと。

スタッフ側、施設側からそれを売りに言うの
ではなく、利用者側から出てくる時にそこに
存在する感覚、雰囲気だと思います。

 

放浪後の一言:家庭的な・・・も捉え方次第


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