介護の現場からよく聞く言葉の中の一つ。
「アットホーム」
人はそれぞれにイメージをするものです。
確かに聞こえはいいこの名称も捉え方を
間違えたらとんでもないケアを提供する事に
なりかねません。
グループホームやユニット型特養、小規模の
デイ、小規模多機能なんかではこれが
「施設の売り」になっているところもあります。
アットホームのイメージとしたら
・利用者、スタッフが仲がいい
・信頼関係が出来ている
・丁寧なケア
・皆が一緒に
・ご自宅みたいな
と他にもありますが。
これらをマトモに捉えてしている施設の中には
仲がいい=馴れ合い口調
信頼関係=長年の付き合い、個別に仲がいい
丁寧なケア=過剰な介護、ケア
皆が一緒に=個別対応ができないからまとめる
ご自宅みたいな=緊張感がない、だらける
これがいいんです!というとこが多い気がするのです。
要するに、スタッフ側からしたら緊張感なく
考える事も少なく、業務をこなせば良いとなり
「今日も事故がなくて良かった~」
みたいな達成感くらいで1日が終わります。
「○○さんと今日はよく話が出来たなあ」
「一緒に○○したらいい表情してたなあ」
みたいな達成感では終わらないのですね。
だから毎日、事故がなくて良かった程度の
達成感だとバーンアウトしてしまい辞めていく
結果になる事もあります。
そもそも「アットホームな…」もメリハリが
あればこそです。施設の場合は決まった範囲の
中での生活になるため、空間を分けていかない
と何でもかんでも、
「うちの良さはアットホームなところです」
みたいに訳の分からないフレーズを使い、
ケアの本質が見えなかったりします。
施設の中でも、ゆっくり気が抜ける場所、
少し緊張感が必要な場所くらいはなければ
ただでさえ、狭い空間で変化に乏しいのです。
だからそんなケアや考え方を含め、
「アットホームさと必要なケアを提供する場」
いわゆる、ONとOFFのある環境ですね。
そうでないとうまくいかないと思います。
アットホームさは、その方の心の中にあれば
良いのではないかなと。
スタッフ側、施設側からそれを売りに言うの
ではなく、利用者側から出てくる時にそこに
存在する感覚、雰囲気だと思います。
放浪後の一言:家庭的な・・・も捉え方次第