新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

死角


いつも誰かに見られていて
いつも誰かがそばにいる

「転倒したら大変だから」
「いつ居なくなるか分からないから」

こんな理由でいつも視界に入る範囲で
安全という名の監視を行い必要以上のケアを
正当化する。

その理由に「死角」があると困るからと言う。

「あの柱が死角になってね…」
「あの通路の向こうが見にくいから…」

確かに、その場から見たら死角になっている
かもしれませんが、だいたいのスタッフは
身体的な問題はそうそうないのです。

だったら、ステーションや書き物をしている
場所から少し動いて「死角」を無くすことは
出来ます。
その方が心配ならば、灯台の光のように定点
から見て「死角だ死角だ」と騒ぐのではなく
自らが少し動けば良いのです。

こんな場面を見ていたらスタッフの考え方に
「死角」があるのではと思います。

また人は、気分により1人になりたい時だって
あります。ほんの少し、人目から逃れたいと
思う時だってあるのです。

そう考えたら「死角」がある場所も必要となる
はずです。

その方が長い時間を過ごされる中で様々な
気持ちの変化があるのだと思います。
そんな時、気持ちに寄り添える環境があれば
落ち着く時もあるのだと思います。

だからこそ、死角死角と騒ぐ前にほんの少し、
利用者さんの気持ちを察してあげてください。
そうすれば今存在するその「死角」は死角で
なくなるかも知れません。

そして「死角」は全く見えない、見えなくする
という意味ではありません。それが分かれば
そんなに焦らない、心配しないはずですから。

放浪後の一言:資格も使い方によっては死角


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