新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

浴槽の手すり


どうも!福祉用具オタク バガボンド・テルこと徳橋でございます。

家庭内事故による死亡者数は、かつては交通事故による死亡者と同じくらいでした。しかし、交通事故による死亡者数は、年々減少しています。一方、家庭内事故による死亡者は減ることはないようです。

家庭内事故の内訳を見ると、年齢は、65歳以上の高齢者の割合が少なくなりません。事故発生箇所は浴室・脱衣場が多いようです。

入浴用の福祉用具には、今回紹介する浴槽グリップ(入浴グリップや浴槽手すり等々の呼び方もあります。)の他にシャワーチェアや浴槽台、介助ベルト等もあり、それらについては他で紹介することにいたします。

また、浴室内で発生する事故は転倒の他に、脱衣室や浴室の室温と湯温が関係する「ヒートショック」が原因と思われる事故も多発しているようです。「ヒートショック」については、他の回で述べることといたします。

お待たせいたしました。前置きが長くなりました。「浴槽グリップ」です。

皆さんは、どのように浴槽の出入りを行なっていますか?浴槽の種類によって、その動作は様々かと思います。

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左上図のようなバランス釜浴槽は少なくなりつつあると思いますが、皆さんのお宅はどのような浴槽ですか?右上図にあるようなステンレス性の浴槽を埋め込んだ「半埋め込み式」の浴槽を以前は多く見かけました。今でも少くないと思います。

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半埋め込み式の浴槽ですと、浴槽の高さは40cm前後ですが、バランス釜浴槽などは高さが60cm以上あると思いますので、小さいお子さんや高齢者では、浴槽の出入りは困難となってしまいます。肩まで湯に浸からないと風呂に入った気がしない。という方には人気のようです。

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最近では左図のようなユニットバス(システムバス)が多くなりました。浴槽の形も多種多様で、浴室内が広くゴージャスな浴室も少なくなりません。浴槽内でも足を伸ばして入浴できますが、身長があまりない方は、湯船に浸かり足をのばすと足が浮いてしまう。などということがあるかもしれませんので注意が必要です。

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何らかの原因で、湯船への出入りに介助が必要となった時には、上図(左右)のような手すり設置が望ましいです。上図右は工事して手すりを設置する。(住宅改修)、上図左が工事なしで浴槽に取り付ける。(福祉用具購入)です。

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ステンレス性の浴槽であれば、あまり問題はないのですが、樹脂製の浴槽の場合、取り付ける際に力をかけすぎ、浴槽を破損してしまう危険性もございます。右図のように力がかかり過ぎないようにする機能を持った製品もございます。

 

 

 

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浴槽内手すりが付いた製品であれば、浴槽への出入りばかりでなく、右図のように浴槽内での姿勢保持にも役に立ちます。

 

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浴槽に「浴槽手すり」が設置されたままのお宅をチョクチョク見かけます。確かに取ったり付けたりがメンド臭いかも知れませんが、一旦は締め付けても、使っているうちに緩んでしまっていることもあるので、出来れば使うたびに緩みの有無を確認していただきたいです。また、左図をご参照頂き、使用するにあたり危険がないようご注意願いたいです。

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住宅改修で設置する手すりでは、右図のように必要な時だけ出して、それ以外はたたんでおける手すりもございます。

 

 

 

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左図のように工事不要で取り付ける手すりもございます。詳しくは担当の介護支援専門員か福祉用具プランナー、福祉用具専門相談員などにご相談ください。

 

 

 

 

 

浴室についての環境整備を述べておりましたところ、とある施設の内覧会で、浴室を覗いたら、私が理想とする浴室だったので、とても嬉しくなって、ついつい浴槽の出入りを行なったり、巻尺で浴槽のマタギの高さや浴槽内の寸法を測りまくったところ、後日に訪問したお宅に、内覧会を行なった施設関係者がおり、内覧会で奇妙な行動を取った人物がいたそうで、話を聞くとアナタではなかろうか?と思う。と、言われたことを思い出します。

 


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