地域で支え合い公表が原点


認知症を社会全体で支えることを実現するには、誰でも気兼ねなく認知症を公表できる地域づくりが不可欠です。認知症の人は外見ではわからないことが多いので、公表しないと周囲の人は気付かずに、温かい声掛けや行方不明防止の見守りなどの支援を実践できません。

認知症の本人や家族が集まるつどいの場では、「知人に公表したら、急に態度がよそよそしくなった」「サークルや旅行の集まりに誘われなくなった」などの話が残念ながら未だに聞かれることに胸を痛めます。

認知症の人でなくとも、普段から地域交流の場へ積極的に参加することは大切です。地域参加での交流により、お互いの性格や家庭環境などを理解していれば、認知症を患った後でも支援し易いからです。重要なのは、周囲の人には、認知症を患う前と同じように交流を続けていただくことを望みます。また、認知症の人を特別扱いせずに、出来ないことをさりげなく支援していただくような姿勢が大切です。

認知症はいつ誰がなるかわかりません。誰もが通る道という考えを持つことが、公表できる社会に近づくのだと思います。


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