新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

もしも、ひょんな事から介護事業所を運営することになったら26(もし介)


折しも、新規立ち上げの一連の事例を視察に訪れる人たちも、その頃は多かった。沖縄、兵庫、埼玉、滋賀。実に多くの思いを同じとする事業者が、私たちの拙い、必死の立ち上げを見に来ていた。

それぞれが、サービス付き高齢者向け住宅を始めとする新規参入の介護事業者で、大いに共感し、参考になったと帰っていった。

介護事業の立ち上げは、「ヒト」「モノ」「カネ」の論理が成り立つ。いずれもとても重要で、いずれかの要素が未達で上手くいくはずもない。しかし何より、群を抜いて重要なのはやはり「ヒト」だ。

 

視察をして帰っていった事業者の中に、いわゆる「管理者」「施設長」と予定された人たちも多くいた。視察後開設をし、その後どうなったかな・・・なんて気になり連絡をとると、「ああ、あの方はもう辞めていませんよ」との返事が。えっ、だってあれから一ヶ月くらいしか経っていない・・と思った矢先に、「厨房業者に、「こんなまずい飯が食えるかあ!」」と立ち回って、半分更迭されたような形で辞めたことを教えてもらった。

 

介護事業所の管理職には、謙虚さが必須である。実るほどに首を垂れねば、人は動かじ、か。

いきなり数十名の管理をするようになり、そんな規模のマネジメントが初めてな人が多いこの業界では、介護人材の不足を憂うとともに、圧倒的にそれを管理するポストの適正人材不足を認識することとなった。

 

このことは、早い段階で私自身が認識したことだ。

 

 

 

続く


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