「素直に学ぶ」ことが最良で最短の自己研鑽につながると決意した私は、再び水を得た魚のように動き始めた。
改めて今思うことでもあるが、情報や知識が氾濫していたとしても自ら学ぶ意識がなければ、向こう岸にいるかのように関係のないことでも、意識を向けた途端に全ては鈴なりの果実の様に「知っておくべきこと」と出会うことになる。人間の幸せというものの実感は、こういう時に実感するものなのかもしれない。
人間は、学ぶことができる稀有な生き物なのだ。
それにしても、目の前のこの部下・・・部下といっても自分より知識も経験もある彼女を部下と思うことは少し申し訳なく思った。
私は彼女との問答の中で、徐々に力をつけ、しかし多くは知ったかぶりをし、ネット検索をしながら専門用語に対応するというヒリヒリとした日々を過ごし、少しずつ成長していくこととなる。
続く