新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

Vol.10ー⑩ 組織運営のキモ「年1~2回の全体振り返り」


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組織が大きければ大きいほど、「責任と権限の所在」はあいまいになり、管理の目や手は行き届かなくなる。

 

誰かが、意識してきちんとした道筋を立て、キャリア形成の支援をしていく必要がある。またそうすることで、組織に所属する職員は、「自分は使い捨てなんかじゃない」と自己肯定感をもち、日々ブレそうになる気持ちをつないで頑張っていくことができる。

 

そのために、トップが音頭を取り、責任担当をつけた職員個人への「振り返り」を行う必要がある。自分がこの組織にどう貢献したのか、一専門職として何を学び、どう自己成長を遂げたかを、チューターのような存在(いなければ、管理者やリーダーが担う)と共に振り返ることで、素直に自らの課題抽出をし、どう変わっていく必要があるかを可視化していくことで、真のスキルアップを望むことができる。

 

キャリアの長さを珍重することほど、あてにならず、かつ組織に悪影響を与える物はない。特に開設当初などは、様々な組織から「即戦力」と称して集まってくる人間が、その本領を発揮しないまま、また新しい開設先にいってしまう、なんていう話は、悲しいかな当たり前のように存在する。

 

そういった環境からいち早く脱却するには、会社としての(独善的でない)基準を持ち、評価者がきちんとした評価と課題提示をすることで、一人一人の能力や魅力を把握することが重要となる。

介護サービスの根源は「人」である。労働力としての「人」以前に、能力も気持ちもライフステージも変化し続ける「人」であることを忘れてはならない。振り返りによって今の組織の戦力をきちんととらえ、偏った価値観にとらわれる事無く評価・改善を行っていくことで、循環する組織運営を安定的に行うことができるのだ。

 

全体を振り返り、将来を見据え、常に改善を行っていくことが、真の組織運営のキモである。


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