施設に入所すると歩けなくなる高齢者がいますが、それは国の問題ですよ、と言う話です。
高齢者が歩かなくなる理由は
- 本人が歩きたくない
- 本人が歩くことを知らない(忘れた)
- 家族が歩かせたくない(転倒、骨折、入院を恐れて)
- 家族が知らない(そういう可能性を求めない)
- 職員が歩かせたくない(めんどくさい、家族のクレームがやだ)
- 職員が自立支援を知らない(可能性を知らない)
- 施設の方針(上司がリスクを避けてチャレンジさせてくれない)
- 施設が自立支援を知らない
というところでしょうかね。
僕が今まで見てきた施設では、①職員や施設の意欲や知識の問題と②家族の問題、が大きいように思えます
以前のブログにも書きましたが、自立を支援したこともないし、結果として良くなった経験を持っていない職員には、自立支援は難しいのです。
見たこともやったこともないのに自立支援は難しいのです。
現場の職員にも言い分はあります。
本人は意欲がないし、家族は何かあればクレームつけてくるし、それを恐れて施設長は『安心・安全』を理由に消極的だから、何もできません!ってことになるわけです。
本人の意欲を引き出すのが介護職員の役目でしょう、という人もいますが、そんな技も持ち合わせていないか、がんばっても意味がないからやらないのです。
やりたくない、のではなくて、やっても認められない、むしろ否定されるからやらなくなったのです。
そんな施設、つぶしてしまえ!という人もいますが、職員も自分の生活があるから、生きるために施設の雰囲気に流されるのです。
どんなに愚痴を言おうと、介護職員が辞めない限り、その施設は存在し続けるのです。それは、施設の方針に賛成している、ということになるのです。
本人の希望通り在宅で最期を迎えようものなら親戚中から『なんで病院に行かなかった!なんで生かせる可能性があったのに何もしなかった!』と言われることが嫌だから、家族も自分を守るために、施設側に『あんまりヘタなことすると面倒だから何もしなくていい』となるのです。
今の日本は、『どう生きるか』よりも『どう死ぬか』という結果にとらわれ過ぎています。
この死生観は、国の文化がそうさせたのです。
高度経済成長期の中で、長期入院、経管栄養が常識となり、病院で死ぬことが良しとされたあたりからおかしくなってきた、という説もあります。
明治維新、第2次世界大戦で命を懸けて戦った日本人が守ろうとした日本がコレなのか。
理想はいろいろとあるかもしれませんが、どんな粗悪な施設、粗悪な介護職員を否定しても、その存在が許されていることが、今の日本の現状です。
個々の施設の努力では改善は難しいでしょう。国が覚悟を決めることがいちばんです。
だから高齢者が歩かなくなる問題は、国の問題だと僕は考えています。国の問題は我々の問題ですけどね。
国の覚悟なんて待ってられない!という人は、ぜひ一緒に学びましょう。
あきらめないことが我々の使命ですから!!
※ただし、介護施設の課題として取り組むのであれば
- 自分の施設の問題や課題を話し合う
- 実際にやっている介護施設の見学やビデオを観る
- 自立支援について学ぶ(内部研修等で)
- 経営者、管理者が自立支援をしろ!と命令する
- チャレンジする職員を認める
- みんなで理想を語り合う
ここから始めたらどうでしょうか。
知野吉和
4月26日19時~コーチング初級セミナー(上越市)
4月27日19時~けあらぼリスクマネジメントIN新宿ノマドカフェ
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まだページなし(^^♪
7月8日13時~介護施設を良くするセミナー(新潟市)
7月23日13時~ケアリハ検定3級IN新潟