介護職員のモチベーションは熱意ある職員の存在が不可欠だけど、だからこそ仕組み作りが大事ですよ、という話です。
ビオトープという言葉をご存知でしょうか。
20年以上前に、ある理科の先生が学校の裏の池を利用して、小さな生態系を作りました。
カエルやトンボや、他の動植物が集まる美しい庭ができました。
それから、理科の先生の間でビオトープ作りが流行りました。
里山再生と同じように、誰かの手が掛けられ続けることで、ビオトープはバランスよく美しさを保つのです。
熱意ある理科の先生が手を加えるから美しいビオトープが存在するのですが、その先生が転勤してしばらく経つとまた以前のような荒れた庭に戻ります。
これと同じように、介護施設も『熱意ある職員』が存在するおかげで、良さを維持している可能性あるということです。
熱意ある職員が退職したり異動したとたんに、モチベーションが下がるのです。
だからこそ、熱意ある職員を守ることが大事なのですが、それよりももっと大事なのは、人材に頼らずとも良い施設をキープする仕組みを作ることです。
組織を良くするのは熱意です。
だからこそ、熱意を応援する仕組み作りが必要なのです。
熱意は最後にとっておいて、まずは仕組みを作りましょうよ、という話でした。
知野吉和