新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

ベテランって何?


IMG_5559.JPG最近、施設の相談に伺うと、『ベテランが辞めていって困る』という話を聞きます。
ベテランってなんすか!?って話です。
 
ベテランとは:退役軍人という意味があるそうです。
まー確かに、介護現場のベテランと言われている人たちは退役軍人なみの威力ですけどね(笑)
 
我々が言っているベテランとは、『長年勤めてくれて、業務を回せる人たち』であり、決して『利用者(お客様)のために専門性を発揮する人たち』ではないと思います。
 
ベテランが辞めて困るという施設に必ず聞くのですが、『あなたの言うベテランとは何ですか?』と。
今まで聞いて答えられた人はいませんでしたが、『施設の業務に慣れた人たち』のことを言うケースばかりでした。
 
ベテランさんたちにも言い分はあるのです。
今までほったらかしにしといて、最近の人材不足で、給料がベテランたちとさほど変わりない状況だったり、人材育成のノウハウがないのに、今さら育てろ、とか。
だから辞めると言ってるのです。
今まで改善のメスを入れなかった施設に問題があり、今始まったことではないのです。
 
ベテランと言われている人たちが新人だった頃は、新人育成のノウハウなんかなく、やって覚えろ、見て覚えろの世界でしたし、当時の新人もやる気があったので、意地悪な先輩たちがいたとしても、なんとかついていけたのです。
そんな体験で成長した人たちが、今の新人さんを育てるのは至難の業です。
やっても、見せても覚えない新人さん、ちょっと厳しくすれば辞めます、と言いがたる。
メモは取らない、注意しても直さない、反省しない、という人もいますからね。
 
『私たちの時代はもっと厳しかったけどね!』と言っても、もう昔の話ですからね。
でもベテランさんにも罪はあるのです。
ただ、施設のやり方だけを信じて、新しい情報を得ることもなく、流れ作業のような仕事のやり方に慣れただけで、根拠や目的、定義なんかも言えるわけもなく、人が選べた時代を過ごしたために、今の人員不足の中で、短期で新人を育てる、定着させるノウハウを研究してこなかったのは、今のベテランさんたちです。
そんな人たちは、だいたい『発散型』『ふてくされ職員』『開き直り職員』となり、ただの自己流の現場の影のボスとなっています。
 
管理者たちも、そのベテランと言われている人たちが辞めることは、業務が回らないような気がして、退職を思いとどまらせようとします。
厳しいこと言いますが、その程度の『慣れたところで成長が止まっている職員』なら、辞めてもらってもいいのです。
 
むしろ、中堅といわれる、もう少し若い人たちのほうがしっかりとした価値観を持っている可能性があり、裏のボスキャラのせいで、やりたいケアがやれてないのです。
ここはひとつ、勇気を出して、若返りをするのもいいかもしれません。特に歴史のある施設は。
 
立派なベテランさんもいるかもしれませんが、最近のセミナーや勉強会に参加していて何年も介護をやってます、などという人は見たことありません。
セミナーに参加しているのは、5年以内の経験者がほとんどです。
どっちがやる気あるんですかね!?
ベテランというなら、自己学習して、現場の見本となり、役職がなくともチームをまとめてこそ、ベテランでしょう。
それができないのは、ただの経験が長い人ですよ。うっしっし
 
スキルマトリクス理論のプロとしての条件で、もっとも重視しているのは、『プライベートの時間を削って自己研鑽しているかどうか』です。
基本的に仕事をしている8時間は、それまでのスキルを発揮するアウトプットの時間です。確かに経験としてのインプットはありますが、基本的には仕事の時間は知識と技術のアウトプットなのです。
 
アウトプットしたぶん、インプットするには、プライベートの時間を削るしかないのです。
そこで吸収したものが、また仕事で活かされることになるのです。
 
遠回しになりましたが、ベテランさんと言われている人たちは、本当は『ここのやり方の、慣れのスキル』でやっている可能性がある、というお話でした。
自己研鑽していないベテランに価値はない!!うっしっし
 
知野吉和


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