新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

組織のプロか、専門職のプロか


IMG_5562.JPG実はスキルマトリクスは、一人の人物を2つのスキルで評価することができるのです。
それが、組織のプロとして生きているのか、専門職のプロとして生きているのか、ということです。
 
どの仕事でもそうですが、この2つの能力を身につけることが本当のプロとして生きることになるのですが、無意識に我々は一つを選んでスキルを磨いているようなフシがあります。
それも生き方としては間違ってないのですが、周りもこれを理解しましょう、という話です。
 
組織のプロとは、マネージメントやリーダーシップのスキルです。介護であれば、スタッフを管理、教育する能力です。
要するに、『言いにくいことを言う』スキルと『あれどうなったん?』というスキルです。
チームの課題を解決することや、コミュニケーション能力もコチラです。
 
専門職のプロとは、その専門性を利用者(お客様)に使う能力です。
根拠と手技をもって、その利用者(お客様)の課題を解決する能力です。
この人たちは、組織がどうだとか、関係なく、専門性を発揮します。良い意味で空気を読まずに、専門的な信念を貫きます。
このタイプに対する処遇は、組織的な役割(役職)をつけずに、現場に専念させつつ、さらに現場での自由度を上げることで、能力を発揮します。
組織の未来がどうだ、とかよりも、利用者(お客様)の今後の予測のほうが大事なのです。
 
今までブログの記事にした、理想論者と、言い訳職員と、草食系、ふてくされ、地獄からの使者はこの2つの能力のバランスが悪く未熟だから、どちらの能力も発揮できないのです。
実はスキルを上げようとしたときに、このどちらかの能力を上げると、あとから別の力も引き上げられるという現象が起きます。
未熟な職員は、この壁を越えようとしないことが課題なのです。
 
けっこうこの人スキル高いなー、と思える人たちの中でも、専門職のプロではなく、組織のプロであることもかなりあります。
こういう人は、管理職にすることが望ましいのですが、専門職のプロを間違って、管理職にしてしまってチームが乱れるケースがあります。
現場にいるだけでよかったのに、あまりにも現場で頑張りすぎるから、上司は期待して、昇格させる例です。
先ほども紹介しましたが、キャリアアンカーの考え方でも、専門職のプロは、スキルの成長とともに、「現場に引きこもること」を望みます。
いわゆるプロから職人になっていく過程を望みます。
 
逆に、あまり介護の根拠の知識はなくとも、チームをまとめられる人もいます。組織のプロです。
 
その大きな特徴は、『根回しのスキル』です。ジャパニーズスキルとも言います(笑)
ちなみに、外国人が日本で生きるには『根回し』を覚えると良いでしょう。日本人がもっとグローバルになることも大事ですけどね。
 
根回しのスキルはマネージメントのスキルです。自分のやりたいケアになるように、うまく上司や同僚をコントロールするのは、組織のプロです。
介護を知らない人が、うまく職場に溶け込んで、リーダー的になるのは、このスキルをこれまでに養ったからです。
こういう人はリーダーや管理職には適しています。
 
だから、スキルマトリクスを通して見ると、 ただ長い年月いるだけの職員、ただ頭がいいだけの職員は、未熟すぎてチームの役には立たないのです。
その証拠に、そういった職員がリーダーや管理職をしている組織は、問題だらけです。ウッシッシ
 
まーでも、介護施設のリーダーさんが選ばれる理由って、『承認や期待』としての任命よりも、『あなたずっといるから』とか『他の人がやりたがらないから』とか『あなたは上司には文句言わないから』とか『あなたうるさいから』とか、そんな理由で選ばれてる役職にやる気なんか起きないのもわかりますけどね。
 
あなたは、『組織のプロ』か『専門職のプロ』か『未熟な職員』か??ウッシッシ
 
知野吉和


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